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京子の旅日記(9月26日)

2009年9月26日(土)萩京子

ブカレストを後にし、ハンガリー、ブダペストを目指しての移動。
午前10時出発。
今日はクルジュナポカという街に一泊する。
ブダペストまで2日かけての移動である。
はじめ、ブラショフを経由する予定だったが、道路事情が悪いとのことで、急遽コースが変わり、シビウ経由となる。
3時過ぎにシビウに着く。
シビウでは毎年春に「シビウ演劇祭」が行われる。
エジンバラ、アヴィニョンと並ぶヨーロッパ三大演劇祭のひとつだ。
街並みはとてもきれいで、どことなくアヴィニョンに似ている。
シビウ演劇祭に参加したら、この通りで宣伝のためのパレードをして、この広場で演奏する・・・など、夢の話をしながら昼食。
通りで「志賀さん!」と声をかけてくる人がいた。
古木(こぎ)さんという日本人男性。シビウのラドゥスタンカという国立の劇場の専属俳優だそうだ。こんなところで知り合いに出会うなんて、志賀さんのルーマニアでの顔の広さには驚かされる。

さて、それから先の道のり、広々とした畑、木々の茂る山道、小さな村、小さな街、などいくつも通り過ぎていく。
信号はほとんどない。
草原には馬、牛、羊。道ばたには犬。
人々はゆっくりとした時間を生きているように見える。
今日は土曜日。
日本でいえば大安吉日というところか。
通り過ぎる街々で、いくつもの教会で結婚式を見かける。

今日の夕食は、宿泊するクルジュナポカのホテル、カーサ・ズネローでバーベキューをやる計画である。
到着時間、天候等、心配だったが、多少遅くなっても決行しようということになり、近くの大型スーパーで、肉組、魚介類組、野菜組、酒組に分かれて買い物。
ホテルに着いたのは20時半。
そこには地元、トランシルヴァニア一帯を網羅しているテレビ局のクルーが来ていた。
コーディネートしてくださったのは、マリウスさん。
日本の劇団がクルジュナポカに滞在するなどということはめったにないことなので、ということで、萩と志賀さんがインタビューを受け、最後に歌を、となり、「夢の番人」「マルチェリーナのタンゴ」「ぼくたちのオペラハウス」を演奏する。

気温はずいぶん下がり、息が白い。

チャーターバスの運転手のバリさんも参加してのバーベキューパーティーは深夜まで続いた。

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