2009年10月9日(金)萩京子
歌役者、演奏者の集合は16時。
皆それぞれに過ごす。
あちこち歩く人。
買い物する人。
ホテルにこもって、ハガキを書きまくる人などなど。
たまっている仕事をこなしている人もいるようだった。
(クラリネットの橋爪さんがなにやらの報告書を書いていました!)
帰国が近づくと、いろいろとやらなくてはいけない宿題が迫ってくる。
舞台スタッフは10時から。
照明は11時から。
今回は、テーブルと椅子、そしてキャスター付きドア枠3個というシンプルな舞台装置なので、大道具の設営は無い。
が、舞台スタッフの仕事としては、幕を張り、床にリノリウムを張り、朗読会のランプを吊り、バミリ(正しくはバギリ)と言って、役者の立ち位置、道具の置き位置をテープで貼る、という大変な作業がある。
公演を重ねると、役者が慣れてくるので、バミリテープの数は減らしていくことができる。
照明の仕込みは、釣り込み~シュート(フォーカスという言い方もされる)~明かり作り・・・と進んでいく。
照明家は演出に即して照明プランを立て、劇場に合わせて仕込み図を書き、現場で現実的対応をする。
海外で通訳を介して、現場のスタッフを相手にして進めなくてはならない照明は、なかなか大変な仕事だ。
照明プランナーの成瀬さんの、この作品へのこだわりは大きい。
毎回かなり異なった劇場条件のなかで、激しく状況と戦い、表現したい核を獲得していく。
舞台スタッフはそれを支えていく。
舞台監督の凡平さんと舞台監督助手の久寿田義晴さんは、ほとんど観光もできず、劇場に張り付いている。
それから、字幕操作の三宅さんも、ずっと劇場に張り付いてくれている。
感謝!
10時からピアノが搬入された。
ボヘミヤという銘柄(笑)のピアノ。
製造はベヒシュタインだ。
新品とのことである。
これまでは、ご老体のピアノで音に味があったが、今回のピアノは若者である。
どんな音を紡ぎ出してくれるだろうか?
私は劇場のラウンジに陣取って、10月6日、7日、8日の日記を書く。
17時から舞台稽古。
一昨日より、寺嶋くんがちょっとドイツへお出かけなので、萩がピアノを弾く。
歌役者諸氏、演奏者諸氏にはテンポの違和感はないのに、照明のコンピューターに演奏タイムの違いを指摘される!
3場のフモレスケをやっている頃、寺嶋くん登場。
交代する。
さてさて、演技エリアがたいへん狭い。
ヴァイオリン、クラリネット、ファゴットは縦に並ばざるを得ない。
とてもクラシックな譜面台が調達された。表情がある。
客席は急勾配だ。
すり鉢の底で演技をする感じである。
演技エリアが狭いので、各場面動きを修正しながら進める。
居場所がなくなったり、通り抜けられなくなったりなどで、たびたび「すみませ~ん」と役者から声がかかる。
夕食休憩をはさんで21時半まで。
11場アリアあたりで時間切れ。
明日に残すこととなる。
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