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京子の旅日記(9月29日)

2009年9月29日(火)萩京子

昨日の帰りから、地下鉄を使っている。
ホテルと劇場は地下鉄で4駅の距離。
青の路線、3号線だ。
こちらの地下鉄は色で分けられていて、1号線が黄色、2号線が赤、3号線が青だ。
今、4号線を工事中とのことである。
1回チケットを300フォリント(約150円)で購入。
最近まで290フォリントだったらしく、290フォリントと印刷されているチケットにボールペンで線が引かれて300、と書いてある。
自動券売機はおつりが出ない。
改札口ともいうべき場所に切符を差し込むところがあり、そこに切符を入れるとガチャンという感触があり、引き出すと切符が切られている。
昔、車掌さんが切符を切ってくれた時代を思い出す。

9時に劇場に入る。
出演者は12時入り、14時舞台稽古開始の予定。
出演者のうち、照明部のダブル佐藤(敏之&久司)は朝9時から。
今回のツアーは照明の条件が不安定で、スタッフはもちろんのこと、ダブル佐藤には大活躍してもらわざるを得ない。
私は志賀さんとともに国際交流基金のブダペスト事務所を訪問する。
所長の分田さんと副所長の田崎さんにご挨拶。
お二方は初日に見に来てくださることになっている。
基金の事務所から劇場へ帰る際に、地下鉄一駅分歩いて、国立オペラ劇場に立ち寄る。
その付近は劇場がいくつかあって、オペレッタ劇場や子供のための劇場などもある。
そこではこんにゃく座がお世話になっている演出家のふじたあさやさんの台本の「べっかんこ鬼」がかかっていて、劇場前には舞台写真も貼られていた。
「べっかんこ鬼」はさねとうあきら作の創作民話で、こんにゃく座ではさねとうさんの台本、林光作曲で、上演した作品である。その「べっかんこ鬼」がブダペストの劇場にかかっているということがなんとなくうれしかった。

さて、劇場にもどり、私は9月27日と28日分の日記を書いて、送信。
(ちなみに今これを書いているのは10月1日です。)

14時スタートの予定が15時になったが、明かりを確定しながらの舞台稽古が始まる。
照明の現地スタッフは3名。チーフのイヴェットさんは美人でスタイルが良くて、回転が早くて、仕事できる!という感じの女性である。
が、ピンスポットを扱ってもらうことになる2名の男子はあまり経験がないらしい。
成瀬さん曰く、芝居でピンスポットを使うという習慣がこちらではあまりないのでは、とのことで、お互いに大変苦労する。
21時半までかかって、最終場面まで行き着く。
舞台監督の凡平さんと照明の成瀬さんと、今後のウィーン、プラハへ向けての対策と方針について話し会う。
劇場近くのカフェで話しているうちに地下鉄の終電がなくなり、タクシー帰り。
(日本にいるときと同じようなことをやっている!)
優良タクシーではなくて、ちょっとあぶないタクシーに値段交渉して乗る。
ホテルに着いたら楽士の一群と出会い、クラリネット橋爪さんのお部屋でさらに飲み会をした。

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