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オペラ『金色夜叉』稽古場日誌(1月22日):高野うるお

今日は稽古が休みだった。
ふと台所を見て思った。
 最近、ごはんは土鍋で炊いている。それまでの電気炊飯器が壊れたわけではない。ホームセンターにおいてプライベートブランドのごはん土鍋が通常価格980円のところ798円であったため、「ただでさえ安いのにもっと安い」&「おもしろそう」と思い、ふと買ってしまったのだ。
 ガスコンロで炊くのだが、それがなかなか良い。もちろん味も良いのだが、その過程が良いのだ。始め中火に火を付け、噴いてきたら弱火にし、5分ほど待つ、火を止め10分ほど蒸らしたらできあがり。
 大体はコンスタントに仕上がるのだが、時々お焦げが多く出来たり、たまに火を止め忘れ、もっと多くのお焦げを作ってしまったり、逆に水っぽくなってしまったり、と小さな事件が起こるのだ。電気炊飯器の場合、もしうまく炊けなかったとしても、「まったくー、ちゃんと炊けてないじゃないかよー」と炊飯器のせいにしてしまうのだが、土鍋ではすべてを自分がしているので、失敗した時、我が身に腹を立てながらも、何かそこに、〜自分を維持する物を自分で作り出している〜という実感が沸いてくるのである。
 これがエスカレートしたらきっと家庭菜園とかも始めてしまうのであろうか? となると我が家のベランダは畑に変わってしまうであろうが、その兆候はまだない。


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