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オペラ『金色夜叉』稽古場日誌(1月28日):武田茂

12時から溝口駅の東急線と南武線を結ぶ連絡橋上で、路上ライブをして「金色夜叉」のチラシを配る。

全体稽古は15:30分からなので、帰宅し食事をとる。

さて、稽古場に着いて集合の合図を待てどもなかなかかからない。鳥鍋屋の場の稽古が伸びているのだ。
この場の登場人物の赤樫満枝は貫一・お宮に劣らぬ重要人物で、その出来が、舞台の成功に大きく影響するので、演出家初めスタッフにも力が入る。見ている我々キャストにも力が入ってしまう。
初演時と比べこの赤樫役は、竹田さんから”のぶぶ”こと、山本伸子に変わって、新しい「金色夜叉」が何か生まれるとすれば、それはやはりのぶぶの肩に掛ってくるものが大きい。

やっと全体稽古になる。
満枝の出る鳥鍋屋、貫一宅が中心だ。
のぶぶも少しずつ心の動きを自分のものにしつつあって、ぎこちなさがいくらかとれて、ほんの少し自由になったところが見える。期待してるぜ!のぶッチ!


私は鰐淵役です。
明子さんのダメ出しがからめ手から来るので、何が要求されているのか、何が悪いのかが初めは良く分からなかったのだが、演出家の意図もだいぶ分かってきたので、ダメ出しに答えを出せると思っています。
力まずに心の流れがはっきり見える芝居をしたいものだ。


武田茂

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