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京子の日記 〜両国編〜 (8月15日):萩京子

8月15日
両国にて。

本日、両国門天ホールにて「Over The Piano 」と題して5人のピアニストによるコンサートをおこないます。
5人のピアニストとは、服部真理子、吉村安見子、湯田亜希、榊原紀保子、そして萩京子です。
これは両国アートフェスティバルの最終日にあたります。
芸術監督は寺嶋陸也さん。
第1夜(11日)、第2夜(12日)には寺嶋さんらによる素晴らしい演奏がありました。

こんにゃく座では「イヌの仇討」の稽古が始まり、稽古場は演出の上村さん中心に、熱烈な稽古が展開していることと思います。
私はここ数日稽古場を留守にして、両国界隈に通っておりますが、「イヌの仇討」のことを思わない日はありません!
というのも、なにせ両国ですからね。
門天ホールは両国橋の近くです。
そして少し歩けば吉良邸跡があります。
当時の86分の1だそうですが。
吉良邸は大きい屋敷だったのですね。
ということで、吉良邸詣でをしてきました。打楽器奏者の高良久美子さんも一緒です。
祠に、清水一学や牧野春斎の名も見つけました。
「首洗いの池」などというものもありました。
ううっ!
今はどうしても吉良や吉良の家臣たちに感情移入してしまいます。

それから、両国橋のたもとに大高源五の句碑も見つけました。
大高源五は赤穂浪士の一人。
「イヌの仇討」劇中では黒衣が声で演じます。
「大高源五隊二十人組、北へ展開!」というセリフです。
大高源五という人は俳句を詠む人だったそうで、「日の恩や 忽ちくだく 厚氷」という句が句碑となっています。
四十七士ひとりひとりに思いを馳せれば、やはりいろいろな深い感情が呼び覚まされます。
「忠臣蔵」が長く多くの人の心を揺さぶってきたのには、やはり周辺に無数のドラマがあるからですね。

以上、両国からの報告でした。

萩京子



吉良邸跡、吉良様の像の前でパチリ

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