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~番外編~遠野旅行記 冬編:冬木理森

秋編に続き冬編です。


遠野に滞在した9月の2日間で、あっという間にその魅力に惹かれてしまった私。
これはゆっくり来なくては!と、再び年末年始に旅を計画したのでした。




また少し様子をお見せします!

さすが東北の冬、見渡す限り真っ白な世界に変貌していました。



川も天然のスケートリンクになっています。


駅にはお正月の飾りが。
年末年始のムードで、特別な時間が流れておりました。

年末年始でバスは運休中、雪で自転車もダメなので、毎日ひたすら歩きまわっていました。多い日には20kmくらい歩いたでしょうか。







幸いにも、『遠野物語』関連の施設はやっていましたし、行き当たりバッタリの私に、遠野の皆さんが本当に親切にしてくださり温かったです。
遠野のお話をたくさん聞かせていただき、観光案内をしてくださったり、新年の餅つきにも一緒に参加させてもらったりしました。


とある施設で座のチラシを発見!

『遠野物語』のオペラは初めてだ、ということで遠野の方々も楽しみにしてくださっているようでした。


喜善の出身地、土淵での夜。
「遠野の盆地は真っ暗で〜♪」という歌がありましたが、夜は本当にものすごい闇!

それでもLEDの街灯ができて、随分明るくなったそうです。
暗闇と静けさが、感覚をものすごく敏感にさせて想像力を働かせます。
夜1人でお手洗いに行くことや、少しの物音がするのも恐い。廊下を歩いた時には、自分の軋んだ足音が響いて、不安な気持ちに包まれます。
でも勇気を出して外に出てみると、プラネタリウムのような、美しい一面の星空が待っていました。

今回のオペラにも出てくる曲り家。




遠野ふるさと村は、まるで当時の村にタイムスリップしたかのようなところでした。







「あったまっていきんさい〜。」
と『まぶりっと(遠野の文化と伝統を守る方々)』のお爺ちゃん、お婆ちゃんが声をかけてくださり、コタツで温もりながら遠野のお話をいろいろ聞くことができました。

炭の掘りゴタツは電気とは比べ物にならない温かさで、身に染みました。






今回の旅でどうしても行きたかったのが、早池峰神社。
民宿のオーナーさんが車を出して連れて行ってくださいました。
さすが魂の帰る山、早池峰山の麓にある神社。ものすごいパワー!






オーナーさんは早池峰の女神の名前の入ったお酒を、毎年神社に納められているそうです。


境内にはザシキワラシが顔を覗かせたという1000年スギ。

4月にはザシキワラシ祈年祭もあるそうです。

ここにしかないお守りをゲット。



秋とはまた違う美しい景色







外はマイナス10℃の日も!
凍えた身体で施設に入ると、だいたいどこでもあったかい甘酒が振る舞われていてホッコリしました。


ゴンゲサマの祀られている荒神神社


遠野八幡宮
手水舎はカッパ。遠野のカッパは真っ赤なのです。





柳田国男先生と高善旅館


毎晩のように語り部さんのお話も聞きにいきました。
面白かったのが、お話の解釈が語り部さんによって違っていて、その方のオリジナル要素が加わっていたこと!
同じザシキワラシのお話でも、語り部さんによってかなり違った雰囲気の印象を受けました。
遠野の町では、現代の生活の中でも不思議な話や体験がたくさんあるそうです。
かく言う私も、暗闇の中 何者かに荷物を漁られる…!という少し不思議な体験をしました。
詳しくはおぺら小屋(公演パンフレット)に載っておりますので、ご覧くださいませ〜。




今回、運良く、「オクナイサマ」の御神体を見せていただく機会にも恵まれました。

おおおおお!
まさか本物を見られるなんて思ってもみなかったので、感動の対面でした。
どうかお力にあやかりたいものです。
家ではオクナイサマの田植えの話を大切に語り継いで、今も毎朝の祈りを欠かさないそうです



遠野で感じたニオイや空気、美しい景色、
囲炉裏で食べたご飯、語り部さんや現地の方々に聞いたたくさんのお話、不思議な体験、
その全てが宝物のように残っています。
オペラを観て、そんないろいろな面を持つ遠野や、そこで暮らしていた人々の息吹を感じていただけたらと思います!





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