入江茉奈、中村響 ソロコンサート(8月5日):小田藍乃


8月5日。水。
宿河原のこんにゃく座Aスタジオでは、若手座員2人のコンサートが行われました。

どちらの回も満員御礼。
お客様の2人への期待が詰まっているのを感じます。

酷暑日も多い今年の夏ですが、ここ数日は少し気温も落ち着き、良いお日よりとなりました。


まずは13:00から
『入江茉奈 ソングとオペラのコンサート』

まなちゃんが入座したのはコロナ真っ只中の頃。こんにゃく座もみんなで集まったりすることができず、まなちゃん本人会えたのはちょっと後になったんだったなー。と、立派に一人でソングを歌い踊る姿を見ながら感慨に浸ってしまいました。

前半ソングのステージでは、まなちゃんのお母様手作りのワンピースを、島田さんによって新たにアレンジされたものだとか。 まなちゃんが舞台上を動くたびにひらりひらりとなびくワンピースは、まなちゃんの愛らしさをマシマシにしていました。

っと思ったら、ソング『うつぶせの』『恋のへのへのもへじ』も歌い、色気もたっぷり。まなちゃんのかわいいだけにとどまらない色んなキャラクターを見せてくれました。

隠れたファンの多いソング『キーウの月』も、数年前、稽古場で聴いた時よりさらに素敵になっていました。また聴けてうれしかったです。

ピアノはあみこさん。一緒に旅も多く回ってるお二人。強い信頼関係を感じました。



後半はゲストに沖まどかさん、泉篤史くん、そして舞台監督の北野雄一郎さん(黒子で出演)と共に、オペラ『おこんじょうるり』を上演。 装置に衣装、小道具のデザインにも、コンパクトながらまなちゃんらしい洗礼されたものを感じます。こちらの衣装相談にはちゃみさんも参加。


「私はたくさんの人に助けてもらっています。何でも自分でやれるようになりたい気持ちもありますが、困ったときに素直に助けてと言える自分も大事にしたいです」
と前半ステージで話していたまなちゃんらしく、出演者はとても少ない人数なのに、この、大作民話オペラを見事に上演しました。




男役にキツネ役…。衣装の早変えもあって裏では大変忙しいはずなのに、決してバタバタせず、常に凛とした姿勢。たくましく浄瑠璃を歌ったり、悪役の悪い顔を魅せてくれたりと大奮闘でした。




そして、2ステージ目は18:00から。
『中村響 テノールリサイタル うたは平和とともに』

ソング『せかさないで』始まったコンサート。
自身も「自分のテーマソングのような歌」と語っていて、普段の彼の、熟考してから言葉を発したり行動する姿ととても重なりました。
曲間のMCもすごく自然体で、会場を何度もドッと笑いに誘ってくれました。

ソングコーナーでは一つ一つ丁寧に言葉を紡いでゆき、1部最後のオペラコーナーは、普段の穏やかな雰囲気からは想像もつかない、コミカルさや狂気さをふんだんに魅せてくれました。
ピアニスト・湯田さんが歌う場面も!(湯田さん、最近よく歌うピアニストです!!)


そして第二部は「チェロとともに…」と題しチェロ演奏に中野有さんを迎え、ソングと、このコンサートのメインである『みるく世がやゆら』を演奏。

チェロ入りのソングとして、『餞』『花のうた』『祈り』。どれも私は初めて聴く編曲で興味津々でした。

萩さん作曲の『みるく世がやゆら』は元々は合唱曲ですが、今回のこの【チェロ入り独唱版】は世界初演です。ちなみに八ヶ岳ミュージックセミナーという合唱の講習会で響くん(まだこんにゃく座員ではない)は、その合唱版の初演にも参加していたそうです。

合唱版はこれまでも歌ってきましたが、チェロ入り版にはまた新しい音がたくさん満ち溢れていました。チェロによって「みるく世がやゆら」の歌詞部分のメロディが奏でられ、それが言葉をグッと噛み締めさせてくれます。歌、チェロ、ピアノが絡み合い、本当に本当に素敵でした。



アンコールは萩さんの作曲の『科学バラエティー・ショー』の中から『地球という名の星』。こちらもチェロ入り版は世界初演。今回のために萩さんの書き下ろしです!本当に素敵でした。歌うこと演じることに加えて、初演曲を2曲も抱えた、立派なコンサートでした。




それぞれの個性をふんだんに出し尽くしたコンサートでした。しかも演奏者として表現することだけでなく、仲間と共に作り、まだ誰も歌ったことのない曲を生み出し、あぁ、舞台や音楽って、こうやってたくさんの人との繋がりがあって生まれるんだな。二人とも、素敵な繋がりがあって、今日この日のために新しい音楽、舞台を作り上げたんだなっと、感動しました。


若手歌役者の渾身のコンサート。
彼らのこれからの活躍も楽しみです!
本当に本当にお疲れさまでした!


絵巻歌物語『ヤマトタケル』(8月1日):高岡由季

8月1日、髙野うるおさん率いるオペラ制作クルー「青いフクロウ」による公演、
構想から約10年、
絵巻歌物語『ヤマトタケル』が満を持して開幕、そして閉幕いたしました!!

まず特筆したいのは、オペラの作曲は、なんと島田大翼さんだということ!!!
「作曲家」が、「漫画家」の次にみた夢だったという彼は、最近はこんにゃく座外で劇伴の音楽を担当するなど、役者だけでなく音楽家としての能力を発揮していますが、オペラを一本まるまる作曲するのは初めて。
彼の初めてのオペラに出演できたこと、とても嬉しく思います!!

そして!!!同じく特筆すべき
"絵巻歌物語"とは!!!
今岡まちさんの執筆されたオペラ台本「ヤマトタケル」に合わせて巻星願さんが描いて下さった膨大な数の絵を紙芝居のように大スクリーンで投影しながら、我々歌役者が音をあてる(演奏と歌とせりふ)という新しい試みです!
昔は無声映画に合わせて楽士が演奏し、活弁士が声をあてていたのですから、「新しい試み」というのは間違いかもしれません。
しかし私たちはいつもは自分が役そのものになり、動き、歌い、相手役の顔を見て芝居をしているものですから、今回の挑戦はやってきているようで未だやったことがないことだらけ。楽しく頑張りました!

7月31日劇場入り。仕込みます。
主役はスクリーン。私たちはオーケストラピットのような、客席から120cm沈んだところで演奏します。
沈んでいく舞台を眺めるみんな。
うるおさんは、演出もやり、照明を自らデザインし、自ら仕込みます。
頼りになりすぎる助っ人、ちゃみさんと会場係の仕事のことなどを打ち合わせするゆず子さん。
稽古日程を組むところから制作、(もはやプロデューサー)の全ての仕事をテキパキとこなし、演奏でもこの音楽の核となって私たちを導いて下さいました。
他にもこんにゃく座から、制作のあずみさん、ナナ子さん、香帆ちゃん、役者の路都さん、壹岐さん、吉田くんがスタッフとして力を貸して下さいました。
本当にありがたいことです!!
稽古場では小さなスクリーンでしか見られなかった巻星願さんの絵たちを初めて大きく鮮明なスクリーンで見て興奮する私たち。『映画じゃん!!!』って騒いでます笑。

ちゃみさんの撮ってくださったゲネプロの写真!
オケピの私たちは基本的に少し暗いので、かなり難しい条件のなか撮影してくださいました。
「ここに生まれて良かった」と思えるような、綺麗な日本の風景の水彩画と、エネルギッシュでチャーミングな人物のイラスト。
明るく鮮明に大スクリーンに映し出されました。
ゆずさんの演じるクマソタケル弟のシーン。勢い余って前に出てきちゃったゆずさん。
花さんとひろかさんの連弾。
「めちゃくちゃ緊張する!!」と叫びながら楽譜が届いた日から毎日ピアノを弾き、練習し、この日を迎えた花さん。私も、ピアノを弾くのに気が狂いそうなほど緊張しましたが「音楽」と真摯に向き合った稽古期間でした!!
ゆず子ミヤズヒメさんと大翼ヤマトタケルさんのLOVEデュエット。
ヤマトタケル前妻のオトタチバナヒメを演じた私は、般若の顔をしながらピアノを弾いています。(嘘)
本番中のうるおさんは、歌い演じ、スレイベルを鳴らし、照明操作、スクリーンに映す絵の切り替えの操作というとんだマルチタスクをこなしていました。
巻星願さんがお気に入りのキャラと語った近衛隊長を演じた北野さん。主人ヤマトタケルの護衛と教育者の役割を果たし、ユーモアもあり周りへの気配りができる男、近衛隊長は北野さんへの当て書きか?と思うほどピッタリでした。
風神、雷神、雨の神のシーン。
演出うるおさんの「この3人は悪者じゃなく演じて」という指示で、花さんが「公家ってこと!?」という結論に至り、3人で公家を演じていたのが面白かったです。
作曲者そしてヤマトタケル自ら、自分が白鳥になって飛んでいるシーンのピアノを弾きます。
最後に私たちと、巻星願さんと、今岡まちさんと一緒にスクリーンの前で記念撮影。

かけがえのない時間でした。
ご協力下さったみなさま、観にきてくださったみなさま、気にかけてくださったみなさま、
本当にありがとうございました!!!!

新人研修発表会『白畑発表会』(7月28日):小田藍乃


月にだいたい1回のペースで行われる【ギカイ】と呼ばれる座員がみんな集まって会議する日があります。
今日はそんなギカイの日。けど、スケジュールにはギカイの後に【白畑発表会】の文字が。。。

これはなんぞやと思うと、若手座員・白石温さんと、川畑紀史さんによる、新人研修コンサート。お客さんは先輩座員みんなという、なんともドキドキな日なのです。はい、みんな乗り越えてきてるのです。



前半はそれぞれソングを2曲ずつ。 後半はオペラ『金色夜叉』とオペラ『セロ弾きのゴーシュ』からそれぞれひとシーンずつ。
2人の全く違う個性と、若さとフレッシュさが溢れた、見応えたっぷりなステージでした!

ソングで動きまくる川畑くん。

色気たっぷりな白石さん。

先輩たちを笑いに誘う、小気味良い二人のトークや、

とにかく「若いなぁ!」っと思わせてくれた金色夜叉。

いい表情たくさん観させてくれたゴーシュとカッコウ。

ピアノは東さん!

本当にお疲れ様でした!

期待のこんにゃく座の若手歌役者!
これからが楽しみです!