ピノッキオ稽古場日誌:萩京子

稽古場日記を書くメンバーが7人なので、順番に書いていくと、私はいつも月曜日。
先週は、4章を書き上げて、持って行った日だった。
1週間後の今日は、作曲が終わったので、気分も晴れ晴れ。
先週と今週では大違いである。
いよいよ稽古場はラストスパートへ!

12時から、6章、井村、佐藤の音楽稽古。
13時から16時まで、稽古インから昨日までかけて作ってきた、冒頭から5章までのさまざまなことを確認するための稽古。
小道具や楽器のスタンバイの場所や仕舞い場所なども確認しながら進めていく。
すべてのものは、A、B、C、D、と、仮に名づけられた袋(稽古場では大きなダンボールで代用中)から、出てくることになっている。
○○はAから、○○はBから・・・、という具合に確認していく。
ひとたび、オペラが始まると、4人の出演者は、なにもしないでいる時間がほとんどなく、1秒刻みで、やるべきことがあるので、小道具をスタンバイをしそこなうと、たいへん恐ろしいことになってしまう。
今回の演出助手は高野うるお・・・通称うるうる。
なにが新機軸かと言って、演出助手のメモリアルノートなるものが、パソコンであること。
演出席の雰囲気がいつもと違う。
うるうるのパソコンに、すべての情報が入っていく。
変更したことは、必ずうるうるに伝えること。
忘れたことは、うるうるのパソコンに聞くこと(笑)。

16時に演出の多恵さん、登場。
さて、再び冒頭からやる。
「止めないでやるよー」、と多恵さんが叫ぶ。
そして始めた途端、わずか楽譜2ページ進んだところで、止めてしまうのは多恵さん
なのであった・・・!
と、まあ、止まり止まりではあったが、夕食休憩前までに、5章までたどりつく。
5章まで、というのは、ピノッキオがクジラに飲みこまれるところまで。
全体の85パーセントというところか。
今回の章立ては、実は作曲者が考えた。
元さん(山元清多さん)の台本は、いつもは、章立てがしてあって、章ごとのタイトルもあることが多いのだが、『ピノッキオ』は、はじめから終わりまでひと続きの台だった。
ひと続きだと、私の頭の整理ができないので、

序(これは導入の音楽)
1章 ピノッキオ誕生
2章 人形芝居
3章 ひみつのはらっぱ
4章 ニワトリ泥棒
5章 オモチャの国
6章 再会

という場面に区切った。
そうすることで、ひとつの章(場面)ごとに仕上げていく原動力・・・作曲する際の励みみたいなものにした。
稽古するときも、何章やるよ、というと、わかりやすいし・・・。
場面にタイトルがついてなくても、稽古するうちに、通称○○の場面・・・という呼び名は必ずつくものだが・・・。

夕食休憩後、みたび冒頭から・・・。
今日は苛酷な(笑)動きのある「ピノッキオのテーマ」を都合4回歌い踊りました。
みんな、顔が上気して、お風呂上りのようになっております!

早く全部を通して見たいなあ・・・、と、作曲が上がったとたん、勝手なことをほざいている作曲家でした。

萩京子

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