オペラ『金色夜叉』稽古場日誌(1月17日):萩千尋

オペラ『金色夜叉』、イロとカネに纏わる物語を、イロにもカネにもなかなか縁のない人々が懸命に追いかけつつ、お稽古場は本日も白熱しております。

『金色夜叉』、雅俗折衷の文体が称賛されたその時代は明治。
洋装も入ってきてはいたものの、大半の人々は和装で生活しているという、古き良き、今となっては新しきそのスタイル。
一年のうちの半分近くをジャージで過ごす(場合もある)こんにゃく座若手女子にとって、明治に生きるなどというのは至難の業です。
着物の着付け、髪結い、身のこなし。舞台に上がるまでのハードルがそれはそれは高く、やること尽くしでてんやわんや。ベテラン女子の皆様の指南を仰ぎつつ、女子楽屋は毎日お祭り騒ぎです。

そして本日は、そんなめくるめく若手女子に強力な助っ人。午前午後と、二人の先生が御来場下さいました。

一人目は、金色初演にも出演されていた、日舞の名手、久保田由香里さま。



着付けを一から見て下さり、実際に早替えで役立つ小技なども教えて下さいました。
初演のDVDに映る由香里さまは、ちょっとした仕草や立ち姿がとても優雅で、まさしく日本のいい女。
あのように振舞えたらいいな~と憧れるのでした。

二人目は、大女優の新井純さん。



舞台上で着崩れない方法や、立座の仕方、ものを示す時の袖の持ち方など、細かいところまで色々と教えて下さいました。
粋で美しい純さんは、本当に素敵です。


芸者さんが仕草を質問中

二人の先生に学んだことを生かしつつ、日々精進していかねばと決意も新たにした一日だったのでした。


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そして、今回が本公演デビューの二人。


壹岐隆邦くん&川中裕子ちゃんの同期コンビ!

何とこの二人、親子役での共演です。

壹岐くんは、とっても真面目で気配りのできる男の子。スイーツ好きな一面も持っています。
裕子ちゃんは、色素の薄い、ビスクドールのような美人さん。柔らかなパステルカラーのオーラを持つ、マシュマロのような女の子です。

輝きを増しながら驀進して行くこの二人、どうぞ皆様御贔屓に。

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