『キラリ歌劇団にごりえに挑戦』
年間通じてこんにゃく座がワークショップをしているキラリ歌劇団の公演が3月22日23日とキラリふじみマルチホールであります。
昨年に引き続き演出家の立山ひろみさんと、歌唱指導の岡原がタッグを組んでいます。さらに今年はバイオリンとチェロが入るので、萩音楽監督が頻繁に稽古場に登場します!
ピアニストの吉村あみこさんも全ての稽古に出てくれているし、衣装係として熊谷も舞台造りの手伝いをしているし、よだかの星の旅から帰ってきたばかりの佐藤敏之も舞台作りにきているし、舞台監督の八木さんも毎回稽古に顔をだしてくれてるし、照明の井ノ口さんも照明で世界を変えるために工夫してくれてるし、まあとにかく、凄いエネルギーが充満しております。
そして、何よりも、団員たちのすざまじい執念、怨念、人間力。
にごりえという作品は音楽的に滅茶苦茶難しいのです。それを、根性で歌っています。
歌というものは、何が大切かって、その人がどう歌に立ち向かっているかという事で、このキラリの団員たちは本当に素直にその事に立ち向かっています。
勿論、技術の鍛練が必要です。その為に、家事をしながら家中の壁に歌詞を張って歌ったり、仕事に行く車の中で大音響で練習CDをかけて歌ったり、そりゃあ努力しています。
しかし!鬼軍曹岡原は(立山さんがそう呼ぶ)
『違う!何考えて歌ってんの!馬鹿じゃないの!今度そこでフラフラしたら許さん!』
と怒鳴るのです。それを聞く団員たちは大爆笑!なんでやねん!
つまり、岡原とキラリ歌劇団は深い深いそういう関係になってしまったのです。ふと、気がつくと、萩さんまで音程の外れる団員に、
『もう!成功したり失敗したりしないで!1度成功したんだから必ず成功して!』と、ご無体な事をいいます。そして、さらに稽古場にずっといるあみこさんが言うには、
『岡原と梅村の教え方は本当にそっくりだよ』と言われてしまいました。梅村の名誉の為に書きますが、梅村は『馬鹿じゃないの』などと怒鳴ったりはしません。言ってる中身が同じだという意味です。
と、まあ、バタバタしながら毎週末稽古場に行きましたが、今日からいよいよ大詰めで、毎日通います。
本当に難しい作品なので、出来映えは良いとは言えないかもしれません。けれど、団員たちの生きてきた人生が滲み出る事でしょう。もしかしたら、にごりえにとってそれが一番大切な事かもしれません。
そして、それを導きだしている演出の立山さんは、
『そこの女の子達が並ぶところさあ』
と、60歳以上の面々に言うのでした。
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