ピノッキオの現場から:萩京子

5月11日(金)

今日も午前中はテレビ出演。
今日はベルナマという局で、各局に配信しているセンター局のようなところだそうです。
スタジオではなく、ロビーで撮影が行われました。
昨日はスタジオのなかの狭いセットの一角で歌い踊りましたが、今日は、明るくて開放的な気持ちのいい空間だったので、みんな俄然のびのびと元気にやれました。
局で働いている人たちにも聞かせたい、ということで、アンコールも出て、はりきって演奏しました。
ちょっとしたデモンストレーションとなりました。

さて、劇場に移動し、13時から16時まで、昨日の続きその他、問題点などを
あたりました。
16時から休憩に入って、18時からゲネプロ。
現場に来てから変更したこともたくさんあり、ちょっとしたずれからあれよあれよと調子を崩し、がんばってとりもどさなくては、というあせりが次のミスを呼び・・・というような見事なバタバタぶり。
終わってそでにもどると「はあ~」というためいきと、「だめだ~」というつぶやきが・・・。
そして、それから伊藤多恵による恐怖のだめ出しと返し稽古がたっぷり夜22時まで続いたのでした。。。
ふと気がつくと、制作の忠地あずみが、到着していました。
本当はゲネプロに間に合うように、航空券を手配していたのですが、その便が人数が少なく、欠航してしまい、3時間遅れの便になったとのこと。
東京は強風だそうで。
でも無事合流できて、ほっとしました。

さて、ピノッキオがくじらのおなかの中で、ジェペットおじいさんとめぐりあえてから脱出し、ラストシーンへ向かう最終章は、全編とぎれることなく、歌で進んでいくので、英語あるいはマレー語で表現できるところがほとんどないのです。日本での稽古の過程でも、さんざんそこのところは話し合ってきていたことだけれど、ここに来てまた議論しました。
何度も考え、何度も迷いましたが、最終結論は、日本語で通す、ということに。音楽と動きで伝えきる決意を新たにした、というわけです。

さて、ホテルに戻り、大型洗濯機でみんのものをまとめて洗濯することになり、今日はオカハラが飲み会に行くのをがまんして、洗濯係を引き受けてくれました!

伊藤、萩、山崎、忠地といういい女4人が、基金の島田さん、英訳をしてくれた滝口さんたちと飲みに出かけました。
パパタマフマラの小池さんたちと合流し、伊藤多恵さんのダンスの仲間とも出会えて、盛り上がりました。
話題はもっぱら、体育大学のキビシイ日常のお話。
楽しく聞かせてもらいながら、多恵さんはやっぱり鍛えられ方がちがうなあ、とつくづく思うのでした。
ハードな状況になればなるほど、多恵さんは燃えてくる。
でも、こんにゃく座もどちらかというと、そういう質かも・・・。
ピンチに強い。
トラブルが起きると闘志が燃え上がる。

とまあ、長い一日がまた終わりました。
明日は初日。


5月12日(土)

ついに初日がやってきました。
オペラ『ピノッキオ』世界初演。
15時から一回め。
こどもがたくさん来ている。
客席はにぎやか。
しかし、オペラがはじまると、集中して、内容に反応してくれる。

反応はとてもあたたかく、マレー語で表現した部分は大いに喜んでもらえているようだ。
でもまあ、昼の公演はバタバタしてしまった。
昨日のゲネプロといい、この「バタバタした・・・」という言い方でしか言いようのない感じ。
昼と夜の間にダメ出しと確認稽古少々。
夜の部は、20時半開演。
開演時間が遅い理由は、18~19時ころはお祈りの時間なので避けるということでした。
夜の部は、昼とはうって変わって、いろいろなことがうまく展開し、客席も大いに沸き、終演後のロビーはサインと写真責めで、大盛況でした。
ロビーで初日の乾杯!
今日は当日券がたくさん売れたそうです。
テレビの効果もあったそうです。
ちょっとうれしいですね。
帰りの車のなかは、昨日とはずいぶんちがって、今日はみんなおしゃべりでした。
今日は初日で、いろいろ思うことがありますが、速報としてはうまくまとめられませんでした。
また追々書きます。

萩京子

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