毎日お昼を過ぎると、頭上から、いつも同じリズムで、太鼓を打つ音が聞こえてきます。
そのリズムに合わせて、軽快にペンを走らせ、キーボードを弾き、華麗に紙束をさばく……
なんてことはなく、ただ黙々とデスクに向かい、皆さまのチケットを準備しています。制作の森です。今回のチケット係を担当しています。
マクベスの座日記を書いてくれないか、と頼まれたものの、連日繰り広げられている華やかな稽古に比べるとどうも地味で、はてどうしたものか、と困り果てています。
歌って、踊って、斬り合って、日夜続く試行錯誤の稽古場、その下(こんにゃく座は稽古場が2階で1階は事務所なのです。)で、制作陣も負けじと毎日せっせとお仕事しています。
そんな事務所の片隅にチケットデスク(チケット処理担当の作業スペース)があります。
ここがチケット係の住処です。
作業行程はお申し込みからチケット発送まで、ざっと数えて10個程です。
その一つ一つを丁寧且つ迅速に、チケットの発売が始まったあの日から、毎日コツコツ続けています。
お陰様で約2ヶ月で、ざっと500と50回くらい同じことを繰り返し、それはもうスムーズで正確な仕事ぶり! とは誰も褒めてくれませんが、これだけやれば慣れたものです。手が勝手に動きます。(嘘です。)
それでも、何度も見直し、ミスがないか、しっかり確かめます。(本当です。)
ありがたいことに、『Opera club Macbeth』は前売り完売日が続出しています。
忙しさに嬉しい悲鳴を上げつつ、チケット係は今日もコツコツ、紙と鉛筆で出納帳をつけています。
5年ほど前、大入袋を初めて貰って、ワクワクしながら開けてガッカリした日のことを思い出します。
その後、とてつもなく恥ずかしくなって、一人部屋の中でジタバタしました。
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