どうも。高岡由季です。
8月から稽古が始まり、9月14日に幕を開けた新作初演オペラ『グスコーブドリの伝記』は、
毎日満員のお客様に支えられ、18日に無事に千秋楽を迎えました!!
その興奮も冷めやらぬまま、すぐに始まる旅公演に向けて3つの演目「ネズミの涙」、「森は生きている」、「銀のロバ」の稽古がスタジオを入れ替わり立ち替わりで始まっています。
が、ここでゆっくりとオペラ『グスコーブドリの伝記』にかけた日々を振り返っていきたいと思います!!
まず、私が今回つとめました衣裳部は、
ほぼ全ての衣裳を1から作るということで、けっこうな気合いで挑みました。
舞台美術、衣裳をデザインされた乘峯さんの素敵な衣裳画を具現化すべく、ひたすらミシンに向き合った日々。。。
土台となる服を作り、
試行錯誤して、
完成したときは、かなりテンションが上がって記念写真を撮ってしまうくらい達成感がありました!
最高に楽しかった!
親バカとでも言いましょうか、みなさんが衣裳を着た姿が愛おしすぎて。。。
背中ファスナーの三人娘がお互いに着せ合う姿も、
可愛くてしょうがない!眼福。
その愛のあまり、岡原姐さんの衣裳のメンテナンスするつもりが逆に汚れを付けてしまう事件もありました。(写真はヤラセですよ。もちろんね。)
そして稽古場では、衣裳よりはるかに厳しくも楽しい試行錯誤が繰り返されておりました。
持った瞬間に心の中で『重ッッ!!!』と叫んでしまった、この舞台装置のさばきかたから始まり、
色んなシーンをより魅力的にみせるため、
舌を真っ赤にしてみたり。
はたまた緑にしてみたり。
大翼さんと泉まで舌を黒くしてました。
こちらの泉くんは今回、毎公演でちょっと笑ってしまう前説をやってくれました。
泉の前説を聞くために、舞台袖までやってきて耳をすます出演者やスタッフもいたとかいなかったとか…。
時々休んだり、
団欒したりしながら、
みんな一丸となって、
毎日あーでもないこーでもないと言いながらグスコーブドリの伝記を作っていました。
出演者もスタッフも本当に仲良しでした。
いつだったでしょうか、稽古場の窓から見えた大きな虹も、そんな彼らの稽古を応援してくれているようでした!
劇場に入ってからも、みなさんの探求は最後まで続きます。
オノマトペたちがトランクから出てくるときに使った奈落はたくさんの人の手によって作られました。
(敏之さんが興味深いTシャツを着ている件については後ほど…)
魔法のように荷物をまとめるべく、楽屋でも小道具さばきを稽古するクーボー大博士。
そこらへんにあるものを文鎮にしながら、巨大おりがみをするいっくんさん。
おや?いっくんさん、今回の公演のためにお髭を生やしました。すごく似合う!!
エネルギーチャージも忘れずに!!
彦坂さんも、お茶場をこしらえて満面の笑顔でサポートしてくれていました。
舞台袖では、こんな遊びも。
劇中で、ブドリが履いた靴を一度脱ぎ、また舞台袖で履いて舞台へ出ていくところがあるのですが、
敏之さんは本番ごとに楽しくその靴をデコレーションしてブドリが履きに戻ってくるのを待っていました。
みんなの仲良しっぷりも相変わらず、
衣裳部は狭い廊下を並んで歩いたり、
女子楽屋でキャピキャピと記念写真を撮ってみたり、
岡原さんに
みんな似てきたり。
とくに薫さんは髪型までお揃いで、「コカハラ」(小岡原)と呼ばれたりもしていました。
こちらのお二人も。
赤毛の大阪コンビ、息ぴったりです。
こんなにもみんなが団結したのも大きな力となり、素敵な舞台を作り上げることが出来たのでしょう。
優しく、儚く、誠実で、真っ直ぐな、久さん演じる宮沢賢治。
まさにこの後すぐ、トランクから飛び出すべく奈落にスタンバイするオノマトペたち。
この、宮沢賢治が生んだ言葉たちが彼自身に憩い、物語を紡いでいく姿はお茶目でキュートで楽しくて、そしてミステリアスで。
「グスコーブドリの伝記」を書いた、宮沢賢治さんのことを想わずにはいられませんでした。
公演後の挨拶で、萩さんが、「この『グスコーブドリの伝記』が新しくこんにゃく座のレパートリーに入ることが嬉しい」と言っていました。
しままなぶさんの台本、寺嶋陸也さんの作曲により書き下ろされたこのオペラ、私もずっと舞台袖で口ずさんでいました。
再演を願います!
そんなこんなで、暖かい拍手に包まれて
オペラ『グスコーブドリの伝記』は幕を閉じました。
本当にありがとうございました!!!
《おまけ》
座内スタッフたちも張り切って、オノマトペ衣裳になぞらえてスタッフTシャツを制作いたしました。
それぞれ、スタッフにゆかりのあるオノマトペ?が書かれています。
可愛いでしょ。
写真/こんにゃく座のみんな
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