今年は結成30周年にして第15回という切りの良い数字に心も踊り、トランペットとコントラバスという、めずらしい組み合わせの楽器に光をあてたということです。
トランペットは曽我部清典さん、コントラバスは助川龍さん、ピアノは寺嶋陸也さんの演奏です。
プログラムの前半は、
萩さんと寺嶋さんの曲です。
萩京子:
DANCE OF ACCORDANCE and DISCORDANCE
〜コントラバス・ソロための(2001)
「調和と不調和」「一致と不一致」のダンス。ダンスを夢見る心、人の心の動きやまわりとの関係を考えながら、明るい方向に向かっていくイメージで作曲されたということでした。
聴いていた座員も「この曲で踊ってみたい!!」という声もあがっていました。
萩京子:
夏の花〜トランペットとコントラバスのための(初演)
「夏の花」は、原民喜さんの短編小説タイトルで、萩さん作曲のオペラ『ガリバー』にも挿入されています。オペラで描いた「夏の花」の音を二つの楽器に拾い上げ作曲されました。
聴いていると、会話が繰り広げられているような気持ちになりました。
寺嶋陸也:
《M.へのオマージュ》
トランペット、コントラバスとピアノのために(初演)
寺嶋さんはジャズもお好きということで、そこからヒントを得て、決められた枠の中でどこまで演奏の自由さを発揮できるかという期待を込めて作られたそうです。タイトルの「M.」は寺嶋さんが尊敬するジャズに関係する5人の音楽家、そして、恩師でジャズの素晴らしさを教えてくれた安達元彦先生と間宮芳生先生のイニシャルです。
特に冒頭のセクシーさに心打たれました。
周りの座員も「もっと聴いていたい!」「素敵!」と声があがっていました。
後半は
「ファンファーレ」
3人それぞれのファンファーレが奏でられました。
林光さんの曲、幻想ソナタ「はんの木の歌」コントラバスとピアノのための(2011)も演奏されました。
ラストは
吉川和夫:
「アンティフォニーⅦ」(初演)
“Antiphona”は、ギリシャ語の「答える」に由来し、「呼び交わす」「響き交わす」と意味で用いているということ。仙台で観た絵画の巧まぬユーモアとダイナミックな躍動感に圧倒鼓舞され着想の出発点になったということです。
吉川さんの発想とおり、ダイナミックな音楽でした。Ⅶから先へと続く曲の完成も楽しみです!
演奏された曽我部さん、助川さんのユーモア溢れたトークもとても楽しかったです。
同人3人で長年続けらてきた楽しさや喜び、重みを感じられる素敵な演奏会でした。
すみだトリフォニーホール 小ホール
エントランスにて♪
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