小学館『林光の音楽』の企画発表会・記者会見レポート

みなさんご存知でしょうか?
このたび林光(こんにゃく座の芸術監督・座付作曲家)の長きに亘る作曲活動の集成として、『林光の音楽』(全1巻・CD20枚+書籍1巻)が小学館より刊行されることとなりました。



その企画発表会の記者会見が今月11日、千代田区の「如水会館」にて行われ、小学館の編集長、大原哲夫氏より企画の説明がありました。
アートディレクション(装丁)の勝井三雄氏、そして林光それぞれの観点からも『林光の音楽』の聴きどころ、見どころについての話が披露されました。



大原氏:林さんの音楽の多くは、舞台や会場で人々とともにある性質上、録音されていないものがたくさんあり、その音源の収集に大変苦労をした。そして、その音源のノイズ除去を出来る限り行い、原音の忠実な再現を試みた。今回の発売によりいつでもどこでも林さんの音楽を聴けるようになります。林さんの音楽をぎゅっと詰め込んであります…等々。



勝井氏:林さんとは1975年から3年間発行された「トランソニック」(編集:高橋悠二)という同人誌でアートディレクターとして関わったのが最初。
自分のライフワークとして光の変容をテーマにした、新作「光の様態」(2008年4月~6月、池田20世紀美術館にて開催)を装丁として使用することになり、うれしく思う。

こんにゃく座の歌役者、大石哲史が林光のピアノで収録曲『石内尋常小学校校歌』(映画「花は散れども」より)、『わたしがたねを』(立川市立幸小学校校歌)を生演奏。 その後『舟歌』(詩:佐藤信)を林さん自ら歌う場面も(大石がピアノを担当)。



林氏:思ったよりも大変な作業だった…、じつに多くの人との関わりのなかで自分の音楽が出来ていることを編集作業をとおしてあらためて思った。

「テープレコーダーもない時代、役者が歌を覚えるには、自分がピアノを弾き一緒に歌いながらひたすらくり返し歌うしかない、もちろん譜面などは読めない。しかしその歌が芝居の中で歌われたとき、その人にしか歌えない、経験がすべて凝縮された、すばらしい歌をきくことが出来た。」
林さんが若かりし頃、俳優座の芝居を作曲として関わったときのエピソードを話され、今まで芝居の音楽を多く手がけてきた想いを垣間見ることが出来ました。

少々お値段は張りますが、価値としてはそれ以上のものがあります!(定価44,100円税込)
『林光の音楽』をぜひ皆さまお手元に! 近日中に『林光の音楽』の詳しい情報を「お知らせ」ページに掲載しますので、少々お待ち下さい。

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