10月19・20。それは、森組にとって怒涛の2日間でした。あまりに怒涛過ぎて、頼む人全てに座日記パスされるので(うるおさんなど3回目のパスです。パス3回で記念品が貰えるんでしょ、などとのたまいます)、遅ればせながら私が、記憶と花島先輩の画像を拠り所に2日間の軌跡を掘り起こしてみようと思います。
10月19日(火)
以上が本日のスケジュールです。淡々と事項が列挙されていますが、実はこの行間に色々な難が秘められているのです。それは追々明らかになるとして、7時50分、愛甲石田駅、北口タクシー乗り場。お馴染みの面々に一人、柔らかな笑顔の見知らぬイケメン(眼鏡男子)が混じっています。感じ良く挨拶をして頂いて、誰かしら、と思っていると、舞台監督の北さんから、
「今日が初めてのこんにゃく座で、今日限りでさようならの中島さんです」
というような御紹介がありました。あまりの怒涛っぷりに訪れた助っ人プロの方なのですが、正真正銘のハローグッバイ、旅の佳境に現れて佳境に去っていく、何だかかっこいい登板の仕方です。
「最初は夜のホールの仕込みだけだと思ってたんですけど」
と、よく解らないうちに巻き込まれてしまったことを素敵な笑顔で仰っておられました。森組ツアーメンバー、面白舞台スタッフ川井さんとは、既知の仲のようです。
愛甲石田駅からタクシーで30分程、どんどん山の中に入って行き、最終的に山の中腹に到着。
『清川村立緑小学校』
…村立です!
どうやら今回の公演は、村長さんもいらっしゃる村をあげての一大イベントのようで、まさしく雰囲気は文化庁公演。
そしてここで、今回の難関ポインツについてご説明いたします。
森組は、4t車に舞台装置や小道具、2t車に照明や衣装を、それぞれパンパンに積んで旅をしている訳ですね。しかし、緑小学校の体育館までの道が大変細くカーブしている坂道で、2t車がギリギリ通るのがやっと、という状態なのです。ということは、
2t車のものを下ろし、
体育館をぐるっと大回りした向こうの駐車場にある4t車から、
パンパンの内容物を、
2t車に積み替えて、
移動して(よく見ると後ろに2tが走っているのです!)
また下ろす!
ということを、繰り返しやらなくてはならないのです。これを俗に、ピストン輸送と言います。
しかも、駐車場までの道のりが微妙に遠い山道なので、積んだら散歩、下ろしたら散歩、長物を持ちながら散歩、時に密入国者のようになりながら、清川村を満喫することになるのです。
しかし何だか森組のみんなは、ピンチ慣れイレギュラー慣れしているせいか、非常にそれらの事柄が、溌剌とスムーズに、かつポップに行われていくのです。…摩訶不思議でならないです。
笑い声が絶えないまま、搬入終了!勿論搬入後はそのまま仕込みに突入です。
今日は緑小学校関係者だけでなく、他の学校のお友達も(一般の)バスでやってきたり、村の関係者の方々もいらっしゃるということで、
お楽しみ通路のようなものができています。
そして人通りのないところでも、川井さんが
「デイライトが入ってくるかもしれないから」
と言って、念入りに暗幕を張っています。ちなみにデイライトとは日光のことです。…相変わらず川井さんは面白いです。
緑小学校の担当のひろか女王様は、みんなに労いの
栗の渋皮煮を持ってきてくれました!
秋の森ツアーでは定番にして鉄板の栗の渋皮煮!ごろんと大きい栗が、自然な甘さで煮てあって、スイーツフェアリーちひろちゃんは、これを主食に生きていきたいと仰っていました。
そうこうしているうちに始まった本番。センターにはマット2枚分の幼稚園児がちょこんと座り、周りにはきらきらの眸の小学生、後ろには色んなところからいらっしゃった村の方々。とってもいい雰囲気で観て下さいました。
こんにゃく座初見の中島さんも、とっても良かったと喜んで下さっていて嬉しかったです!そのマイルドな笑顔と物腰に、「またこんにゃく座に来て下さいね!」とオーダーする女優陣多数アリ♪
何故か搬入以上にスムーズに搬出を終え、
やったぁ!
などと落ち着いている暇はないのです。一同はそのまま、タクシーと電車を駆使して、桐蔭メモリアルホールまで。今夜は、この座組初の、ホール版の仕込みが待ち構えているのです。かつ、明日がホール版初日ということで、12時にゲネプロを開始しなければならないというタイムリミットまで設けられている!
桐蔭に到着するなり遭遇した、SLSのアイドル照明家あやや(またの名を宮永さん)に、
「時間なくて大変ですねっ」と言ったら、
「大変ですよ~。最早事件ですよ~」と、美しい顔に可愛らしい笑顔で答えていただきました。
全セクションフル回転で、19:00から退館時間の22:00までお仕事お仕事。
翌日もスタッフ様は、8:30から作業の続きをされるそうです。本当にありがとうございます!
かくして、森組怒涛の2日間は翌日へと続くのでした。
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