ピノッキオ旅日記 in インド!(10月6日):萩京子

10月6日(土)

ホテル・パン・アジア・コンチネンタルでの目覚め。なかなかクラシックな感じのホテルだ。私は10時半からワークショップの通訳さんとの打ち合わせ。今日のワークショップはコルカタ音楽学校の学生が対象で、それは大学生くらいの年令とお聞きしていた。だから、少し専門性の高い内容が良いと、基金の土井さんとも打ち合わせしていたのだが、どうも年令は8歳から大人まで、それから一般の方も参加するという。ひょお!計画していた内容を少し変えなくてはいけない。でも昨日のデリーの小学校でのワークショップとは変えて、やはり少し専門的な内容も盛り込んでやることにした。
11時半全員集合、バスで出発。道中バスの車窓からコルカタの街を眺める。路上で生活している人がたくさんいて、圧倒される。物売り、商店の雰囲気もデリーとは違うなと思う。デリーの印象ももちろんエネルギッシュに感じたが、コルカタはもっとけたはずれにエネルギッシュだ。




コルカタ音楽学校に到着。犬が出迎えてくれる。音楽学校で飼っているのだろうか?首輪が着いている。インドの犬はかしこそうに見える。ジョジョという名前だそうだ。
音楽学校のホール。明日『ピノッキオ』の公演をする会場だ。明日の公演は舞台上ではなく、フロアで上演し、お客様にはフロアと舞台に座っていただくのだが、今日のワークショップは舞台上で行なう。ピアノはヤマハのC7、新しい。日本からの寄贈とのことだ。
ワークショップには8歳くらいの少年(音楽学校でキーボードを習っているとのこと)、白い制服を着た10歳くらいの女の子ふたり、大学生くらいの人たち、音楽学校の学生、一般の人、そして音楽学校のプロフェッサーも参加。
みなさん、こんにゃく体操も、「ピノッキオのテーマ」のリフレインを一緒に歌うことも、とても喜んでやってくれた。「ピンピンピンピン、ノンノンノン、キキキキ、オット、ピ、ノ、キオ」というところを一緒に歌う。動きもつけてやった。「オット」の前に、四分休符が入るのだが、「ビフォー、オ、ポウズ、プリーズ」で通じた。「ピ、ノ、キオ」のところも「キ」の前に休みが入るのでどうしても飛び出してしまいがちなのだが、「ビフォー、キ、ポウズ、プリーズ」で、うまく通じた。そのあたりのところは通訳なしで、萩がんばる。自分では覚えていないのだが、ついに「せえの~」とまで言ったらしい。
今日のワークショップでは、「ジャスト・マイ・サイズ」を例にとって、日本語の歌の特徴、ことばと音の関係を話した。「わたし」は英語では「I(アイ)」、1音節だが、日本語では「わたし」と3音節になること。「空」も「sky」は1音節だが、「そら」は2音節。歌にするとき、音がふたつになる、というようなことを話した。そしてその後、太田まりが歌った。「ジャスト・マイ・サイズ」は、大地、空、木々、花々、街、橋、道路、人々のくらし、等、単語がたくさん出てくるので、このようなワークショップの際のテキストとして良いなあと再認識した。



「ワークショップを終えて、遅い昼食。「キューピー」というベンガル料理のお店を教えてもらって皆で行く。素焼きのお皿やコップ、バナナの葉の上にいろいろ乗っている。デリーの食事とは趣の違うベンガル料理を楽しむ。



ホテルに戻りしばし休憩。岡原、まり、真理子さん、そして久ちゃんはマッサージに行く。私はお部屋で4日と5日の座日記を書く。
6時半に再集合。今日は総領事ご夫妻のお招きで夕食会。少ない旅仕度のなかで皆精一杯のおしゃれをして行く。佐藤ちゃんの赤シャツ、久ちゃんの紫のネクタイが大評判。川口総領事はとても気さくな方で、私たちが緊張しないでいられるよう、気をくばってくださる。奥様もすてきな方で、私たちは久しぶりの日本食を楽しんだ。食事の際、それぞれ自己紹介をする。皆がこんにゃく座との出会いを話すのをあらためて聞くと、それぞれたくさんの偶然の重なり、いろいろな奇跡的な出会いのなかでこんにゃく座に入ってきたのだなあ、と、私が今さらながら感動してしまった。
食事の後、歌を聴いていただこうということで、「夢の番人」「ピノッキオのテーマ」「ぼくたちのオペラハウス」を歌う。岡原のアコーディオン、真理子さんと私はピアニカで。真理子さんも私もお酒をきこしめした後なので、どうもすごい音量が出たらしい。
明日の公演をどうぞ楽しみにいらしてください、と総領事公邸を後にする。
コルカタ公演の前夜、早めの就寝。

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