ドン・キホーテ組 メンバー紹介(2023年5~7月ツアー)


オペラ『さよなら、ドン・キホーテ!』2023年度ツアーがはじまりました。
今回のメンバー紹介は、全て私(富山直人)の主観といいますか、私が思った事や感じた事を好きに書きました。
それを踏まえて読んでいただけると嬉しいです。それでは、メンバー紹介をどうぞお楽しみください。

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【ベル / 沖まどか
『ゴム毬のような』の例えがピッタリの身体能力。お客様の視線をひきつける元気さ明るさは天性のものだなぁ、と思う。意外と、と言っちゃあ失礼だけど、繊細な一面を持っている、気がする。いつも全身全力で作品と向き合ってるから、時々カラダをいたわってね。


【サラ / 小林ゆず子
銀座で3年間のお勤め経験あり。ちゃんとしてる。結構短気、って言っちゃうとあれですね、えーと…、負けん気が強い!顔の中央へ力が入りやすい。「まげもん」「ネズミの涙」そしてこの作品と、鄭義信に鍛えられてます。この3作品でヒロインをやってるのは彼女だけ。


【トーマス / 髙野うるお
NHK紅白歌合戦出演経験あり(2回)。北島三郎か小林旭のコーラスだったとか。伝説の番組『オレたちひょうきん族』にも出演したらしい。あの頃の髙野さんが今の髙野さんを見たら何て言うだろう。作品への敬意を忘れない人。頭に浮かんだ冗談は口に出さないと気が済まない人。


【ルイ / 北野雄一郎
初演時、演出家からのダメ出しのほとんどが台本や楽譜に書かれていないアドリブに関してだった。ニコニコしながら、この人がいなきゃの存在感。気づかいの人。怒ってるのを見た事がない。もしかしたら短気なのかも…と思う時もある。九州男子の多様性を体現する人だったりして。旅公演の空き日には3時間ほど散歩する事もあるらしい。


【オードリー / 梅村博美
こんにゃく座の歌役者とは?と聞かれたら、この人を見れば分かります、と私なら答えます。どんな状況でも、たとえパンを頬張っていても、綺麗に歌って言葉がキチンと分かる。そんな事を言われて本人は嬉しくないかもしれないけど、本当にすごい人。時々勢いがつきすぎてクルクル回って周りをヒヤヒヤさせる。


【ロシナンテ / 大石哲史
いっつも動いてる。止まらない。いつのまにかその場からいなくなる。じっとしてない。直前まで稽古、本番中もどこかで。感情や言葉や歌の関係をここまで考える人を他に知りません。シニカルな視線を持ちつつ熱くなるところも。熱くなって色々足してきたりするから注意が必要。


【サンチョ / 富山直人
稽古場や楽屋でひとこと、いや、ふたことくらい多い。しょーもない事を言わずにはいられないタイプ。しょーもない事ばっかり考えてるんでしょ?と、思われてるようですが、ええ、その通りです。そればっかり考えてます!そういう日々の積み重ねが今日見た舞台に活かされてるんだな、と思っていただけたら幸いです。


【サイモン / 吉田進也
まっすぐ。真面目にいろいろ考えている。時々考えすぎて予想外の場所に着地することがある。冷静と情熱のあいだ、とか言うと安くなっちゃうんだけど…。制球力のある藤浪晋太郎のようになれば最強なんじゃないでしょうか。自分ではとても気に入った例えなんですが、分かりづらかったらごめんなさい。


【ピアノ(5月) / 大坪夕美】
作品を咀嚼してカラダに取り込んで、自分の思いを込めつつ全身を使って音を出す人。出演者と一緒に走ってる感じがする。2幕の冒頭は袖で見てて楽しそう。


【ピアノ(6〜7月) / 服部真理子】
考えてみると、こんにゃく座の鄭義信&萩京子作品を一番弾いてるのが真理子さんじゃないかな。だからなのか、ピアノが入るタイミングが絶妙なんです。『どうやって入るの?』と訊ねると、『なんとなく』との答え。物語の流れや歌役者の呼吸まで分かってる。そして煌めく音。
本番中に時々、大雪原で犬ゾリを全力で引っ張る犬のような気分になる時がある。勿論、『ほら引け!ほら歌え!』と、ソリで鞭を振るうのは真理子さん。またもや分かりづらい例えになってしまった。




《座内スタッフ》

【制作マネージャー / 西田玲子
初演から最前列で見てくれている人。指摘が的確。鋭い突っ込みと分かりやすいサジェスチョン。それは、この作品を理解しているから。その上で出演者にビシビシやらせる。今回のツアーをはじめられるのも、この人のおかげ。ビシビシ突っ込んでくるが、逆に突っ込まれると弱いところもあり。


【舞台・音響 / 齊藤路都
『ネズミの涙』でも音響で活躍してくれたが、今回はキッカケの数が桁違い。10倍はありそう。苦労も桁違いで、舞台上を見ていても中身までじっくりと見ている余裕がなさそう、今のところ。最近は段々としっくり来ている様子。ありがとう。


【舞台 / 鈴木裕加
淡々とマイペースでやっているようで、やることに手を抜かない人。たまに気が抜けるのはご愛嬌。自分が食べて美味しいものは人にあげたくなるタイプ。以前(確か2001年)、草月ホールの開演前に歌が上手になった、と褒められたんですが、覚えてますか?あれから上手くなってるでしょうか。また褒めてください。


【舞台 / 壹岐隆邦
『ネズミの涙』での話。給仕で客席に向かって投げキッスしたのを見た時、おじさんは感動して泣いちゃいましたよ。それはさておき。 この人はまぁ歩く。「近いですよ、歩いて40分くらい」とか平気で言う。なんだそれ!フジロックで移動してんじゃないんだから。旨いものが好き。値段じゃなく彼なりの基準があるらしい。何かあるとすぐ調べる。イキペディア。


(文章:富山直人 / 写真:壹岐隆邦)

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