『セロ弾きのゴーシュ』稽古場日誌(4月22日):高野うるお

全速力・・・全ての速い力!
このオペラの「猫」は全ての速い力でもって走り回る・・・が、実際に走っているのは「私」である。
自分の中にいる「猫」は床を走り、壁にぶち当たり、そのまま壁をよじ登り、天井まで走る!。。。のだが
実際に走っているのは走っているのは「私」である。
「猫」は「私」からどんどん先に行ってしまう。

小学校の徒競走を思い出す。足の遅い「私」は必死でビリを走る。っと「私」以外の児童、すなわち先頭集団がまるごと転んだ!「ラッラッラッラッキー」トラックでちゃんと走っているのは、「私」一人だけである!そのまま1位でゴール。 いままで生きてきて、かけっこで1番になったのはこれっきりである。

「ああ、またこんな夢のような出来事がおこらんかなー」「起こるわけないでしょ!これはオペラ!かけっこじゃないの!」っとはるか上のほうから『演劇』という看板を付けた神様に言われた気がした。

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