オペラ『ネズミの涙』稽古場日誌(5月15日):高岡由季
僕はこんにゃく座の稽古場に置いてある、扇風機です。
空は飛べません。走るのも、泳ぐのも苦手です。たったひとつ得意なことは、風を送ることです。名前はボルナドです。よろしくね!
こないだまでは、「ロはロボットのロ」というオペラの白熱する稽古で、必死に涼しい空気を送っていました。それでも出演者たちは汗だくでしたが。どうやらそのオペラは池袋で公演され、その後に旅に出るそうです。
そして今は、休む間もなく「ネズミの涙」というオペラの稽古が始まりました。なんという目まぐるしさでしょう。これもまた出演者たちが激しく動き回って、稽古場が暑くなるので僕はもう大忙しです。
みんな絶えず僕の前にやって来ては、涼んでいます。
うおっ…スカートの中が見え……!
ジャージ履いてました。
本当ははじめににつなぎを着て、その上にどんどん衣装を重ね着していくので、相当暑いみたいですよ。
その話はちょっと置いといて、
今日は、なにやら出演者が稽古前からそわそわしていると思ったら、「ロボット」のときに毎日来ていた男の人がやって来ました。どうやら「演出家」というらしい…。
「ロはロボットのロ」と「ネズミの涙」は、どちらも鄭義信さんという方が台本、演出を手掛けているのです。僕よりはるかに忙しそうです。
それでも、稽古は絶対に手を抜きません。
和やかに、ハードに、笑いも絶えず、あっという間に時間が過ぎてゆきました。
僕も、鄭さんのファンになってしまいました!
そして稽古はちょっと早めに終わり、
お茶場で宴会がはじまりました。
とても楽しそうです。
さて、「ネズミの涙」が旅に出るまで、残る稽古日はあと3日しかありません。
僕も、全力で応援していますよ~!!!
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