オペラ『森は生きている』2021年7月ツアーメンバー紹介

始まりました、『森は生きている』ツアー!
私、舞台部の吉田がメンバー紹介をしたいと思います。

実はツアーメンバーの紹介を書くのは初めてなのでお題を募ったところ「みんなの第一印象と今の印象」というお題をいただいたので、恐れ多くも書かせていただきます!


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🌲佐藤敏之【1月、総理大臣】
第一印象『笑顔の人』
今の印象『肉体派』
佐藤さんといえば、笑顔。そういう印象でした。私がまだお客としてこんにゃく座を観ていた頃も、佐藤さんの明るい歌声と笑顔にたくさん元気付けられました。そして入座して思いました。「この人のどこにこんなに体力があるんだ…!?」そう、佐藤さんはパワフルなのです。力仕事もどんどんやってしまうフィジカルモンスターといったところでしょうか。今回佐藤さんが演じる1月の精は、威厳と言いますか、フィジカルとは違う意味でパワフルな役です。



🌲大久保哲【2月、警護隊長】
第一印象『パワフルで貫禄のある人』
今の印象『繊細な心情も持ち合わせている』
大久保さんはすごいんです、舞台に立つと、貫禄と言いますか存在感と言いますか。そのパワーは2月の精の歌で体感することでしょう。しかしお話ししていると、かなり繊細な心も持っていると気づきます。今回大久保さんが演じるもう一つの役、警護隊長は、女王に振り回される人のひとりです。警護隊長という立場上、色々なことに従わなくてはならない。その社会的に困り果てた演技をぜひご覧ください。



🌲花島春枝【3月、オオカミ】
第一印象『おおらかな人』
今の印象『美味しいものが大好きな人』
花島さんはおおらかな人だな、と最初お会いした時に思いました。お話していくと、どうやら美味しいものの情報をたくさん知っている様子。美味しいものを食べたかったら、花島さんに聞いてみれば間違いない。いまではそんな印象です。今回のオオカミ役は、お腹を空かせて悲しんでいたり、おいしそうな獲物を発見して大喜びしたり。色んな場面に出てくるのでぜひ注目してください。もちろん3月の精の歌も、とても美しく必聴です。



🌲泉篤史【4月、カラス】
第一印象『主役の似合う人』
今の印象『苦労人』
泉さんは「the主役」という印象を持っていました。今回の4月の精も、娘さんを爽やかに、かっこよく救う、まさに王子様。しかしこんにゃく座に入って泉さんを見ていると、色々な仕事を任され、色々な責任を背負っている。きっと色々苦労されている。なるほど、だからきっとかっこいいんだなと思います。そういえば今回泉さんが演じるカラスは英語で“crow”ですが、泉さんのカラスはどちらかというと伸び伸び、おおらか、クロウを感じさせないカラスです。



🌲冬木理森【5月、ウサギ】
第一印象『すごく物事を考えている』
今の印象『解放的、動物的』
「冬木君の第一印象」を考えた時、私吉田は大学以来10年以上の付き合いがあるので、正直うろ覚えなんです。当時は色んなことをすごく考えていた人だな、という印象がありました。もちろん今でも、色んなことに目を向けて思索をめぐらせていますが、今はそれに加え解放的、動物的な面がよく感じられます。オペラの最初にウサギたちが歌う「おみじか」は、動物たちが鬼ごっこをしながら歌うという、実はとってもハードな曲なのです。が、冬木君、とても生き生きとしています。



🌲沖まどか【6月、リス、もうひとりのむすめ】
第一印象『どかーん!』
今の印象『優しい』
沖さん、第一印象、どかーん!って感じです。語彙力がなくてすみません。ただ、本当にどかーん!って感じなんです。今回のもうひとりのむすめ役も、それはもうどかーんって感じなんです。このどかーんがたまらないんです。ぜひお楽しみください。
しかし舞台の外ではすごく色々気にかけて下さる。明るく話しかけてくださる。舞台部の仕事もいつの間にか手伝ってくださっていて、それはもう頭が下がる思いです。



🌲鈴木裕加【7月、むすめ】
第一印象『ヒロイン』
今の印象『ゆるっとしている』
鈴木裕加さんはお姫様から少女まで、theヒロインってイメージでした。かわいらしさから美しさまで、千変万化。でも日常はゆるっと肩の力が抜けたようにいらっしゃるように思います。ですのでお話ししているとこっちも何だか肩の力が抜けたようになりほっこりします。ところが『森は生きている』のむすめ役はかなりしっかりした子という印象があるので、日常とのギャップが本当にすごいです。



🌲鈴木あかね【8月、リス、オオカミ、女官長】
第一印象『気高く美しい』
今の印象『熱情』
第一印象。「あぁ美しい人だな」上の写真も、なんだか宗教画のような美しさがあります。しかしただ美しいだけでなく、とても熱情的なのです。歌や演技もそうですが、例えば舞台仕事のことを教えて下さる時もすごく情熱をもって教えてくださいます。今回の8月の精、女官長役とオオカミ役も、美しさと熱情のギャップが凄まじいです。ただし女官長は美しいだけでなく、色々社会の板挟みになっている役で、コミカルに演じられている印象です。



🌲齊藤路都【9月、おっかさん】
第一印象『知性的』
今の印象『好きなものに目がない』
齊藤さんと初めてお会いした時はとても知性的な人だなと思いました。文学や小説のことなど、色んなことをよく知っていらっしゃる。でも今は、知性的……というより、好きなものはとことん好きなんだな、という印象です。好きだから結果としてどんどん知識が溜まっていくのだろうと。
おっかさんが女王に追及され嘘がバレそうになるシーン、考えに考えて何とか逃れようとする様はどこか知性的な気がしますし、それがかえって滑稽さに拍車をかけています。



🌲熊谷みさと【10月、女王】
第一印象『クール&フィジカル』
今の印象『シトラス』
熊谷さんの第一印象はすごくクールで、かつ身体能力が高く、かっこいい人だな、という印象でした。実は私吉田の大学の先輩でもあるので、憧れの先輩でした。今の印象ですか、クール&フィジカルは変わりませんが、シトラス系の食べ物などを発見したときの熊谷さんはまるで豹変したように喜ぶので、その姿を見て以降「シトラスの人だ」という印象が本当に本当に強いです。森は生きているの女王も、まだ子供なはずなのに周りの大人に求められて女王自身が大人びてしまった面がある一方で、「マツユキソウ」が見てみたいという願望が叶ったとき無邪気に喜ぶ面もあります。



🌲大石哲史【11月、兵士】
第一印象『ユーモアたっぷりな人』
今の印象『練習の鬼』
大石さん、初めてお会いしたのは10年以上前でした。そのときはオペラの指導をしてくださったのですが「ユーモラスな人だな」と思いました。しかしツアーを一緒に回って知ったことは、大石さんは誰よりも歌い込んでいる。開演直前まで探求なさっている。なんなら開演後も、客席に声が届かない場所で歌いこんでいる。きっとユーモアは1日にしてならず、なのでしょう。
磨き込まれた大石さんの兵士役は、絶品です。



🌲佐山陽規(客演)【12月、博士】
第一印象『あの声の人』
今の印象『お茶目な人』
佐山さんは、僕の中では「こち亀の部長の声の人」という印象が本当に強かった。子供の頃から知っている声だから、なんだか遠い遠い存在な気がして、気軽に話しかけてはいけない!と私が勝手に思っていました。しかし実際はかなり気さくに話しかけてくださいます。冗談を飛ばしてくれます。
今回の12月の精は、美声!……なのですが、1月の精とワチャワチャもめたり、威厳の中に少しあるお茶目な面もぜひ楽しんでほしいです。



🌲榊原紀保子【ピアノ】
第一印象『すらっとしてかっこいい人』
今の印象『ビールが大好きな人』
初めてお会いしたのはいつだったか忘れましたが、それはもう「かっこいい人だな」という印象でした。そもそも私自身ピアニストという仕事をする人に憧れがあるので、かっこいいなと思いすぎて、入座してしばらく話しかけることができませんでした。今もかっこいいと思うことに変わりはないですが、お話ししていてビールが大好きな人なんだなという印象が強くなりました。
今回のツアーはピアノ一台で『森は生きている』の世界を作り上げています。オーケストラ版に負けない重厚な音楽を作り上げる指先にぜひぜひ注目してください。



☀️山本伸子【制作マネージャー】
第一印象『色気』
今の印象『フランク』
山本さんを初めて見たのがオペラ『金色夜叉』の赤樫というとても色気のある役どころだったので、その印象がしばらく抜けませんでした。でもかなりフランクで、入座したばかりのときにもよく話しかけて下さったのでとても嬉しかったです。なんだかお話しすると元気付けられます。制作マネージャーは色んな人と関わる仕事なのですが、きっと山本さんのフランクさに元気付けられた人は多いことでしょう。



☀️吉田進也【舞台部】
第一印象『濃い、いけいけなノリの人、居酒屋で働いていそう』
今の印象『いまだに濃い、かわいいもの好き』
この記事を書いている本人なので、色んな方に「吉田の第一印象と今の印象」のアンケートをしてみました。結果、「濃い」が多数を占めていました。「他にもいろいろあるだろう……」と思いつつ、そんなにみんな濃いって思ってくれているのなら、このまま芝居も仕事も「濃い」奴として貫き通せたら、と思います。



☀️入江茉奈【舞台部】
第一印象『かわいらしくてしっかりしてる』
今の印象『スーパー努力家』
第一印象は「かわいらしくてしっかりした人」。それからまだ3年ほどしか経っていないのですが、その「しっかり」の裏にはすさまじい努力が積み重なっているのだと思いました。失敗を繰り返して、ちゃんと成長する、スーパー努力家。今回ホール公演を舞台部として参加するのは初めてだそうですが、色々気が付いて率先して仕事をしてくれます。頼りになります。



写真:沖まどか

*出演者の写真をタップ/クリックしてごらんください!


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おまけ☆


*今回旅メンバーではないのですが、旅立ちに力を貸してくれた演出助手岡原さんも撮影所にやってきたので、追加で吉田くんに紹介書いてもらっちゃいました(編集)



☀️岡原真弓【演出助手】
第一印象『ガッハッハ』
今の印象『愛情』
岡原さんはとにかく強そうだなという印象が強かったです。私がお客としてこんにゃく座を観ていた時もだいたい「ガッハッハ」と言いそうな役をよくやっているイメージでした。でも今は、その強そうというのが決して暴力的なものではなく、すべて愛情的なものなのだなと思います。演出助手としてダメ出しをするときも、愛情の深さが滲み出ています。



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