京子の旅日記(10月4日)

2009年10月4日(日)萩京子

歌役者と演奏者は16時集合なので、少しゆっくりできるかな。
スタッフと制作は10時に劇場に入る。
劇場内を暗くして、照明づくりの作業。
楽屋にしているスペースは客席から幕で仕切られているだけなので、明かりがもれてしまうから電気をつけることができない。
志賀さんと私は光を求めて、ロビーに机を運び込んでパソコンを広げる。
ロビーは外の明かりが差し込んで、明るくて暖かくて、まるで南半球である。

この劇場ならびにこの病院に関する情報が増えました。
まず、病院の名前になっているオットー・ワーグナーは、有名な建築家で、この病院は彼の設計・デザインによるものだということ。
病院の中心を縦に一直線に見ると、一番上に教会、そこから下って厨房棟、その下、敷地内のセンター部分に劇場、その下に本部、そして門である。
敷地の右半分が精神病棟、左半分が結核患者のサナトリウム。
すべての建物、壁、屋内の装飾等、アールデコで統一されており、たいへん美しい。
教会のみならず、劇場も観光客が見に訪れる。
私たちが舞台の準備をしているときも、観光客がやってきた。
すかさずチラシを渡す。
この劇場は元々何に使われていたのだろう、と昨日思ったが、元々劇場として建てられているのだった。
病院のど真ん中に劇場という発想がおもしろい。
ひとつの思想ですね。

教会の中に入ってみた。



パイプオルガンも設置された本格的な教会。



修復されて真新しい美しさである。
ステンドグラス、床のタイル等も絵柄がおもしろくて美しい。

うれしいニュース。
昨日の路上演奏を見た人からチケットの申し込みが入ったのである。
具体的な効果が現れて、狂喜乱舞する!

さて、17時から止め通し。
会場内はとてもよく響く。
言葉が伝わらないわけではないが、歌は少しボワンとしてしまう。
器楽の音は大変クリアに聞こえる。



ピアノはZAPKAというメーカーのもの。
ウィーン製と書いてある。
かなり古いもののようだが、不思議に良く響く。
ザムザ・・・カフカ・・・ザプカ・・・ですね(笑)

夕食は日本式中華弁当、餃子やキムチが入っている。
お箸袋にはキティーちゃんの絵が書いてあって、キティーちゃんが「danke」と言っている。

21時終了。
洗濯が途中(洗濯機が回っていて、途中停止ができず)だったため、制作の土居、田上、舞台監督の菊地凡平さん、久寿田さんが劇場に残り、他のメンバーはチャーターバスにてホテルへ。

南駅のコンビニ風の店でビールと水を買い求める。
水について言えば、青いキャップがガス入り。
炭酸の程度がマイルドなタイプもある。
ガスなしは、ウィーンではピンクのキャップ。
ガスなしのお水で、「おーいお茶」の粉末を溶かして飲むが、どうも味が変だ。
水になんとなく味があって、それが邪魔するのか、硬度が高いからか。
ビールについて言えば、レモン味のビールがはやっているようだ。
ビールのサイダー割りにレモンを垂らしたようなもの。
缶ビールの棚の4分の1ぐらいに、レモンの絵が描いてある缶ビールが並んでいた。
日本でもそのうちはやるかもしれない。

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