オペラ『おぐりとてるて』稽古お休み日誌(8月22日):高野うるお

今日は稽古が休みである。

餓鬼阿弥をクルマに乗せ人々が引っ張って行く歌「えいさらえい」(特にそういうタイトルが付いているわけではない便宜上そう呼んでいる)。

この歌を最初に聴いた時(正確には自分も歌っているのだけれど)なぜか脳裏に青木繁の「海の幸」という絵画が浮かんだ。たしか中学校の教科書に載っていたものだ。あの時はなんで、ただ裸の男たちが大きな魚を背負って歩いている絵なんかが教科書に載っているのだろうと不思議に思っていた。
この絵は何日あるいは何十日も海にいて、大自然を相手に命がけで捕った獲物ーー鮪を今陸に、故郷に持ち帰ったところの絵だそうだ。「えいさらえい」の歌と「海の幸」がなぜ結びついたのだろう。自分流に解釈すれば、「海の幸」は「男たち」という命が「鮪」という命(命になる糧でもある)を運んでいている。「えいさらえい」も運ぶ人の命が餓鬼阿弥という命を運んでいる。共に「命を運ぶ」という事柄から二つが結びついたのだ。っと偉そうな解釈をして納得することにした。
「海の幸」は千葉の館山が舞台である。そしてこのオペラは立山ひろみが台本演出。まさか「タテヤマ」つながりってことではないよなあ・・・

0 件のコメント: