オペラ『白墨の輪』劇場日誌(2月3日):萩京子


オペラ『白墨の輪』、いよいよ今日から劇場入りです。
午前10時から仕込が始まりました。
世田谷パブリックシアター。
2013年2月の『アルレッキーノ』以来2年ぶりです。
これまでは毎年公演しているので、久しぶりの感じがします。
今回の島次郎さんのデザインの舞台装置は巨大な滑り台。
稽古場にも本物の装置の一部を仕込みましたが、実寸より少し小さかったので、今日
実際の大きさを見て、やはり圧倒されます。
世田谷パブリックシアターは舞台の高さを変えられます。
今回は一番低くしています。客席と同じ高さです。
でも、装置が奥に向かってどんどん高くなっていますから、劇場全体が大きなすり鉢
のような感じです。
島さんの舞台装置はこれまでも開帳場(奥に向かって高くなっていく舞台)が多かっ
たのですが、今回は極めつけですね。
仕込も多人数、大掛かりで、壮観でした。
私は、ピアノと器楽奏者の位置決めをする役目でした。
劇場のステキなデザインである柱、舞台の両側に立派な石壁のような柱がそびえてい
るので、いつも悩まされます。
ピアノを置きたい場所に石壁があるんです!
押してみましたが、動きません!(あたりまえ!)
みんなに笑われました!
そんなこんなで、まあこのへんだろう、という場所に落ち着き、私はひと足先に劇場
を後にしました。
仕込は夜まで続き、明日も続き、明日夕方から場当たりという名の舞台稽古が始まり
ます。
初日の幕があがるまで、分刻みでことが進んで行きます。

どうぞみなさま、25年ぶりの『白墨の輪』をお見逃しなく!

萩京子

0 件のコメント: