よだか組 in 埼玉県深谷市『上柴東小学校』(10月31日):井口真由子

10月最後のハロウィンの今日、
よだか組は埼玉県深谷の、上柴東小学校へやってきました。

校内は、深谷のゆるキャラ フッカちゃんだらけ!


元気なこどもたちの前で公演を終え、エネルギー使い果たしたわたしたちの前に、
大盛の給食!


そして校長先生からのお取り計らいで、すばらしいプレゼントが!


コバトンとの夢のコラボ




ゆるキャラGPでは惜しくも1位を逃しましたが、次こそは!
と熱く語ってくださった先生に見送られながら、帰路についたのでした。

森組 in 和歌山県高野町『高野山小学校・中学校、富貴小学校、花坂小学校・中学校』(10月31日):川鍋節雄

今日は世界遺産の中にある高野山小学校と中学校、その近くの学校での公演。

荘厳な空気の中早く行って散策した。
紅葉のグラデーション、いちょうの鮮やかな黄色。
素晴らしい境内でした。


お客様も少ない公演でしたがしっかりとした反応があり、私にとっても、今年のしめくくりになりました。

森組 in 和歌山県紀の川市『鞆渕小学校、鞆渕中学校』(10月30日):青木美佐子

美しい森の道をぬけ、やって来ました鞆渕小中学校。



校門からは細くてカーブした急坂を下らなければならず、トラックが体育館のそばに付けられません!先生が急遽軽トラックを貸して下さり、坂の上に停めたトラックから荷物を積み替えながら少しずつ運んでいきました。ふぅ…
体育館の裏は谷!、はるか下の方に川が流れています。



ここは小中学校合わせても30人弱の小さな学校です。みんなちょっとはずかしがりやさんでも今日、ワークショップから一か月半ぶりに会うと、ぱぁっと笑顔を見せてくれました。
校内には全校で制作した作品がたくさん飾られていて、とても素晴らしい!



給食もみんなで一緒に食べるし、大きい子が小さい子のことを普通に自然に気にかけてあげていて、本当に良い雰囲気です。
体育館入口には手書きのかわいらしいポスターが貼ってありました。



本番は保育所から6人(なんと1歳から!)とPTAの方や地域の方などたくさん観に来て下さいました。皆しーんとすごい集中力!まつゆき草も全員一緒に咲かせて下さって大感動してしまいました。
さぁいよいよ『そりの歌』。少し恥ずかしそうに、でも楽しそうにニコニコ歌い踊ってくれました。保育所の子達もぴょんぴょん飛び跳ねて参加。アンコールの『十二月の歌』は地域の方も歌詞幕を見ながら歌って下さって、嬉しくありがたく、とても温かい気持ちになりました。

終演後、またせっせと坂を登ってトラックに積み込みをしていると、先生方が手伝いにきて下さり、またまた大感動!本当にありがとうございました。

ホテルへの帰り道、ワゴン車の窓からみた夕焼け空がとてもきれいでした。

ネズミ組 in 新潟県魚沼市『小出郷文化会館』(10月29日):富山直人

新潟県魚沼へやって参りました。
魚沼、といえば、お米 コシヒカリ。
そして、美味しいお酒の産地でもあります。
そして、朝に見る景色も素晴らしい。



みんなカメラや携帯電話を取り出しての撮影会がはじまりました。


いい一枚、撮れたかな?



ボクも一枚。

本日の劇場はこちら、
小出郷文化会館。


こちらでは、『ピノッキオ』や『ねこのくにのおきゃくさま』でお世話になってます。ボクがこちらに来るのははじめてですが、とてもいい感じのホールですね。なんだか、居心地がいい。
今回は、地元の中学校一年生の皆さんを招待しての公演。いつもとはちょっと違う緊張感…。
客席から笑い声が聞こえてきてホッとした、のはここだけの話。
中学校一年生のみなさん、楽しんでいただけたでしょうか?
また、こんにゃく座を見に来てくれたらいいな。

オマケ。バスの中は、こんな感じになってます





ピノッキオ組 in東京都目黒区『平塚幼稚園』(10月29日):湯本真紀

今日は目黒区の「祐天寺駅」を降りてすぐの「平塚幼稚園」に行ってきました~。


門を入るととっても大きな木が立っていて、なんだかそれだけであたたかな気持ちになるのは不思議です。設立して66年という歴史が、建物全体から感じられます。
建物の一部は10数年前に福島県から古い園舎を移築して建てられたそうです。


見て下さい、このイスのかわいらしさ。

さとちゃんが座るとその小ささがよくわかります。

会場にきれいに並べられたミニチュア椅子。

そして今日の舞台は「ちゅうりっぷの部屋」にあるステージです。よく見ると奥に水道があったり、ストーブがあったり…。

いつもとは勝手が違いますが、いろいろと工夫をして、準備は無事終了。場当たりを念入りにおこないます。

今日のお客さまは3歳~5歳の園児さん、お母さん&未就園児さん、先生方あわせて400人。
園児からどんな反応が返ってくるのか、どきどき、楽しみです。

チケットはこんなにかわいらしいピノッキオのネックレスです。担当のお母さんたちの手作りで、子どもたちが自分で目を書き入れて、後ろには名前を書くようになっているんですよ。
当日みんな胸にピノッキオを身につけてやって来てくれました。写真をお見せできないのが残念。

こちらも手作り。ピノッキオの小道具と同じ“ドンゴロス”を使っているところが粋です。

熱気が高まる中、ピノッキオがいよいよ始まりました。
ピノッキオがどっちの道を行ったらいいか迷っているシーンでは、子どもたちの「あっちだよ」「そっちだよ」という声がなりやまず、お腹をすかせているシーンでは「トマトを食べればいいんだよ~」等々、おもしろおかしい子どもたちの反応に、役者もピアニストさんも笑いをこらえて演奏していたようです。

終演後、昼食を食べながら、主催の保護者会の方たち、園の先生方と交流会をしました。
保護者会の方たちは、観劇会をとおして、子どもたちに何を伝えたいかを大切にしながら、とっても熱心に取り組んでくださいました。観劇する姿を見守る先生方からも園児に対するたくさんの愛情を感じました。
2008年に平塚幼稚園にやってきた、まるでピノッキオのような人形と一緒に記念撮影。


またいつか子どもたちに会いに行きたいなぁ~。

森組 in 和歌山県海南市『中野上小学校、南野上小学校』(10月29日):小野崎有香

今日は中野上小学校と南野上小学校の合同公演でした。


仕込みをしていると、一人の少年が窓の外から話しかけて来て
「昨日ね、動画観たよ!面白かった!」
と言ってくれました。
「じゃあ今日も楽しんでね!」
と返したら、
「うん!」
と元気に去って行きました。


そんなわけで、私は朝から気分上々☆



そして、今日の給食は
“森は生きている”に合わせてロシア風メニューでした!



ボルシチ、テンション上がる~!



そして、この小学校には
“海は生きている”がありました!



サラッと見た感じだと、海と人間は深く関わりあっていて、お返しを忘れてしまっていて…

と、なんか森は生きているに通ずるものを感じました。
自然は大切にしなければなりませんね。





本番中は児童のみんな、真剣に観てくれて、
ソリの歌も十二月の歌も元気に歌ってくれました。

高学年の男の子が照れ臭そうに待雪草をあげているのが可愛らしかったです。



バラしの途中で、男の子と女の子の兄妹が、そぅっと、「みんなで写真撮りたい」と言ってきました。


誰かが「終わるまで待てる?」と聞いたら、本当に待っていてくれたので、こんにゃく座のトラックの前でパチリ☆



とても喜んでくれて、こちらまで嬉しくなりました。



お兄ちゃんは歌が大好きで、大きくなったらこんにゃく座に入りたいそうです。

みんなで待ってるね!
(^O^)/



そしてまた、こんにゃく座のトラックは夢と希望を乗せて次の小学校へと走り出すのでした。。。

よだか組 in 群馬県甘楽郡『甘楽町文化会館』(10月28日):岡原真弓

本日は群馬県甘楽町文化会館。大変、長閑あああああな所です。


そこに北関東のカワイの講師さんが集まり、よだかの星を見てくださいました。

前日から高崎にはいっていて時間があった岡原とゆうこりん(川中)は、近くの天然温泉に行って参りました。かなり旧い建物で外装を見た時はヤバイかと思いましたが、なんと素晴らしいお湯!お肌ツルツル!湯上がりのビール、美味しゅうございました。


当日は朝9時に到着、9:15までは主催さんのセレモニーの位置決め、9:15~11:15までが、座の仕込み、そして11:15~12:00までが主催さんのリハーサル、12:00~12:30が座のリハーサル。
12:30開場13:00開演。

用意してくださった控え室が舞台からかなり離れた鏡のない和室だったので、なんとか、舞台の裏にある普通の楽屋に代えていただいたり、仕込みの時は照明がうまくつかなかったり、二両編成の上信電鉄で一人で来てもらったピアニストいぐまゆ(井口さん)から『駅にタクシーいないんですけど』と電話がかかってきたり、と、バタバタでしたが、よだかピノッキオ組は毎日の公演がイレギュラーなので、動じません。

公演は大変静粛に聞いて頂き、うまくいきました。

しかし、余韻にひたっている暇はなく、45分以内に片付けてホールを次のセレモニーに代えなければなりません。

岡原制作マネージャー兼照明操作係は、本番中に一部の楽器を片付けたり、幕を畳んだり、すぐに飛び出せるようにしておりました。

終演したら、いつもは閉めない緞帳幕を閉めて、はい!急いでバラシです。

もうすぐ片付くかと思った途端、緞帳が、があああっと開いてお客様とこんにちわ。ん?なんともミステリーな時間が流れました。

それでも、まあとにかく時間内に片付けて、ハイエースに全員乗って一路川崎へ!

事務所に着いたらレンタカーにピノッキオの荷物を積み込んで、はい、すべて終了。18時!

ふはあ、疲れました。
もちろん翌日は同じメンバーでピノッキオ!朝4時起床です!

森組 in 和歌山県和歌山市『広瀬小学校』(10月28日):大久保藍乃

先週は奈良県、週末は長野県にいましたが、今週は和歌山県。
長野県からまたこちらの方へ戻ってきました(u_u*)

さて、森組は今回大きく分けて2種類のキャスティングがあります。
土曜日の長野県での劇場公演から、多くのキャストが変わりました。

新しく入ってくる人がいたり、戻ってくる人がいたり、キャストが入れ替わる人がいたり、はたまた変わらない人もいたり……。
また、ピアニストも長野の公演から室坂さんになりました(・∀・)!
座日記のメンバー紹介に更新されましたよ♪

この日は、午前中に本番さながら通し稽古を行い、つまずいたシーンや、これまでと変わる部分等を丁寧に確認いたしました。
やっぱりキャストやピアニストが変わると、雰囲気もガラリと変わりますね。


午前中のリハーサルを終えて、お昼は図書室でいただきました。
お昼ご飯を図書室でいただく事って結構あるのですが、その度、今どんな本がおすすめになっているか、やら、あれ読んだ事ある!やら、色々な会話が繰り広げられます。
面白い本を見つけると、つい見てしまったりします。

そんな今日も、いました!いました!!つい絵本を読んでしまう人!



長い絵本を読む、長い壹岐さん。



同じ本を読む、路都さん。


本当に長い本ですね!!



ご飯を食べ終わるころ、休み時間の子ども達がのぞきにやってきました。
以前、ワークショップに来た髙岡のもとに「ゆきちゃんゆきちゃん!」
っと子ども達が集まっていました。



まるでお友達のように、楽しそうにお話していました。




さて!
旅も長く続きまして、車両運転手組は家を出てからついに一ヶ月を超えました。
私も運転手組ですが、長過ぎて想像もつかなかった一ヶ月以上行きっ放しの旅も、気がついたら折り返し地点をとっくに過ぎていました(u_u*)
キャストチェンジもありまして、いつまでも気が抜けませんね!!
いつも新鮮な気持ちで最後まで駆け抜けます(・∀・)!




最後に……



最近の井村さんのヘアスタイル。
女子高生みたいですね!

よだか組 in 埼玉県深谷市『明戸小学校』(10月27日):川中裕子

今日は深谷市にある明戸小学校でよだかの星の公演でした。
前回のよだかの星公演は10日前の17日の千草台小学校。
この17日はピアニストいぐまゆさんこと井口さんのお誕生日公演でした!!


いぐまゆさんのお誕生日をどう祝おうかと素敵なサプラズを岡原さんが思いついたのは本番前の稽古でトムトムの稽古を始めてパネルの後ろからピアニカで演奏しながらハッピーバースデー♪を歌いながら出てくるという素敵なプラン。しかし…お遊戯会のような面白いことになってしまったのでした〜!!しかしとっても喜んでくださいましたよ。その後、さらにまりさん企画の雨の音楽で使う、玉子とみかんのマラカスを玉子をメッセージ入りゆで卵にかえるという作戦も大成功!!
そんなハッピーバースデーな17日から10日間の間は広島でピノッキオやったり、公演後26日の第五福竜丸展示館でのコンサート稽古したり、千葉でピノッキオやったり、またまたコンサートの稽古したり、昨日26日はいよいよコンサートをしたりしていました。

そして久々のよだかの星公演。
子供たちは楽しいところでは楽しんで笑いながらしっかり聴いて見てくれました。
そして今日は萩さんがいらっしゃいました。
終わってから給食を食べながらのダメだし

萩さんのダメだしに頭を下げる皆、、、というのは嘘で、良くなったとお褒めの言葉をいただきました♪

埼玉県ということで牛乳パックには「こばとん」

体育館には「ふっかちゃん」
が校章をもっていました〜!!



おまけ

パネルの上に登る月(校章です)とマスクの女(岡原さんです)

音楽監督 萩京子の日記 (10月26日、27日)

10月26日(日)~27日(月)

26日(日)、夢の島にある第五福竜丸展示館で行なわれる「新たな出航のコンサート」を聞きに行く。
林光作曲の「ラッキー・ドラゴン・クインテット」が聞けること、そしてもうひとつの目玉は、1958年に上演されたシュプレヒコール劇ともいうべき「最後の武器」(台本:安部公房、作曲:林光)の劇中歌をコンパクトに構成した出し物がある。
こちらはこんにゃく座『ピノッキオ』+『よだかの星』チーム(岡原真弓、佐藤敏之、佐藤久司、太田まり、川中裕子、ピアノ:湯田亜希)がハードな旅公演の合間をぬって稽古して上演にこぎつけた。
どんな作品か知らなかったので、興味津々で聞きに行った。

展示館は、第五福竜丸をすっぽり包み込むサナギのような建物。

木製の船の本体が共鳴するのだろうか?歌も楽器もとても豊かに響く。
前半の器楽(ピアニスト:崔善愛さん他)も、すばらしい演奏だった。そして「最後の武器」。とても新鮮で、面白かった。短く上手にまとめていたし、演出的な工夫も良かった。1958年の怒りは今、この時代に向けても発信する力を持っていると思えた。
とても良いコンサートだったなあ。
こんにゃく座メンバーも大健闘!拍手を贈ります!

そして27日(月)、埼玉県深谷市の明戸小学校で「よだかの星」の公演。
昨日のメンバーは朝7時半から仕込み!
えらい!
ピアニストはいぐまゆこと井口真由子。
今シーズン、まだいぐまゆのピアノでの「よだか」を見てなかったので、見に行った。
私は11時の本番目指して出かけた。
高崎線は難しくていつも赤羽で途方にくれる。だから今日は新宿から湘南新宿ラインで乗り換えなしで行こうと思っていたのに、赤羽付近でトラブルがあってダイヤが乱れて、結局埼京線に乗って赤羽で悩むことに。まあ、とにかくなんとか深谷に行き着くことができたのでした。

学校に着いたら児童の入場が始まっていて、ギリギリセーフ!

開演前は元気いっぱいに騒いでいた子どもたちが、歌のステージが始まったとたん、ぴんと集中して、でもほんのわずかのしぐさや表情に反応して大喜びしてくれるので、歌っている人も楽しいだろうなあ、と思う。

「よだかの星」も、とても良く見てくれた。
本で読んでから見る子もいるだろうし、見てから読む子もいるだろう。
どちらにしても、いろんな感じ方を楽しんでもらえると思う。

ピアノは舞台上、演技は舞台下という変則ヴァージョンだったが、ピアノのいぐまゆもずいぶん落ち着いて、やりにくいだろうに、うまく合わせてくれていた。
全体的に良い感じだった。

今シーズン、島田大翼が染め直してくれたから、衣裳もとてもきれいだ。

終わって6年生の男の子がお礼のことばを言ってくれたのだが、あらかじめ考えておいたことばでなく、見終わった気持ちをすなおに語ってくれたので、すがすがしさを感じた。

給食を食べながら、ダメ出し。とは言え、今日はあまりダメなところはなかった。

さて、2日間の日記を書きましたが、ひとつお知らせです。

こんなに長く書いちゃったから、ここまで読んでもらえないかもしれないけれど。

明後日10月30日(木)、すみだトリフォニー小ホールにて、緋国民楽派のコンサートをやります。
緋国民楽派は、3人の作曲家、吉川和夫、萩京子、寺嶋陸也のグループで、作品演奏会を行なっています。
今回は3人の新作と、林光作品も演奏します。「ラッキー・ドラゴン・クインテット」もやります。めったに聞けないこの曲が一週間のうちに東京で2回演奏されるわけです!

萩京子作品としては、こんにゃく座歌役者大石哲史が、祖母である大石順教尼の短歌による歌を歌います。
大石順教尼は踊りの名手でしたが、17歳のとき事件に巻き込まれ、両腕を切り落とされるという壮絶な体験をします。
その後、口を使って書画を書き、すばらしい作品を残します。結婚、出産を経て仏門に入り、福祉に一生をささげた人でもあります。

短歌集「歌日記」から14首選び、順教尼の生涯が浮かび上がるような構成になっています。
タイトルは「ユンヌ・ヴィ」まさに女の一生です。
孫であり男性である大石哲史が、祖母の残したことばをどんなふうに歌ってくれるでしょうか?

伴奏はマリンバ、通崎睦美さんです。京都から来てくださいます。
通崎さんは著書〈木琴デイズ〉平岡養一「天衣無縫の音楽人生」で今年の吉田秀和賞を受賞されました。

通崎さんにはもう一曲、マリンバのための「バナナン」を演奏していただきます。新作です。

どうぞみなさま、聞きにいらしてください。

入場料は
一般4000円
学生3000円

お申し込みは
東京アーティスツ
03-3440-7571

です。


http://konnyakuza.blog.shinobi.jp/Entry/127/

第五福竜丸新たな出航のコンサート(10月26日):佐藤久司

ピノッキオ&よだかの星の座日記で時々出てきた「第五福竜丸コンサート」。


26日はそのコンサートの日でした。
第五福竜丸展示館で「最後の武器」という野外劇をなんと55年ぶりに再演するのです。

第五福竜丸事件。

皆さんはご存知ですか?
1954年にビキニ環礁で、マグロ漁船の第五福竜丸が、アメリカ軍の水爆実験によって発生した放射性降下物(死の灰)に被爆した事件です。
その水爆は15メガトン。火の玉の直径は10kmで、広島の原爆の一千倍の力を持ち、500倍以上の死の灰を降らせました。もし東京に落ちたら名古屋までの人は半分死んでしまうぐらいの威力です。
第五福竜丸の23人の乗組員たちはその死の灰を浴び、無線長の久保山愛吉さんの死をはじめ大変な放射能被害に見舞われました。


その翌年から原水爆禁止世界大会が開かれたのですが、「最後の武器」という作品は、1958年第4回大会の閉会式で、そのシュプレヒコールとして約200人のひとたちで初演された安倍公房脚本、林光音楽、千田是也演出の野外劇なのです。

ぼくたちは光さんが作曲した五曲のうたをメインに、そのうたの持つ意味合いが最低限伝わるように台本を短く編集して公演することにしました。1959年に再演されて以来の久しぶりの上演です。


当日訪れた展示館に入りまず圧倒されたのは、やはりその第五福竜丸の姿です。
写真で見て想像していたよりもはるかに大きく、船についた汚れや傷跡が、当時のことを連想させ、目が釘付けになりました。

そして、船を取り囲むように、当時乗組員に寄せられた全国の人たちからの手紙や、原水爆の禁止の署名簿、黒田征太郎さんやこどもたちの描いたフクリュウマルやピカドンの絵などが並べてあり、これまで第五福竜丸に思いをよせてきた沢山のひとたちの歴史を感じて、今日のコンサートに対する思いが一段と強くなりました。


演奏は展示館の奥のスペースで行われ、100名ほどのお客さまが船の周囲を取り囲んで座ってご覧になりました。まるで福竜丸もお客さまの1員であるかのようです。


一発勝負の本番だったので、いつも以上に緊張したのですが、僕たちの言葉にうんうんと真剣に頷くお客さまを目の前にしたら、この公演の持つ意味あいをその場で改めて肌で感じ、血が熱くなって、緊張しているどころではなくなりました。





ラストの曲で、会場の皆さんが手拍子をしてくださり、僕たちはその中を歩きながら歌ったのですが、ふと見上げるとそこには第五福竜丸の姿が。
ひとびとが海の波のように力強くうねり、その中を第五福竜丸が航海しているように見える瞬間でした。


この演奏会に参加して、うたうことで伝えられることの無限の可能性、うたの力を改めて感じました。
そして、第五福竜丸の前で演奏できたことは、自分にとって貴重な財産であるとともに、これからの表現者としての自分にとって、このコンサートのタイトル通り「新たな出航」になったと思います。

今回のコンサートを企画してくださった展示館の安田さんと市田さん、事前の打合せからコンサートの後の打ち上げ、後片付けに至るまで沢山の汗を流してくださって本当に有り難うございました!

森組 in 長野県長野市『ホクト文化ホール』(10月25日):鈴木裕加

長野へやってきました。
山々が黄色や赤に色づいてきれいです。

長野公演からキャストチェンジするメンバーも多いので、演出の大石さんが来てくれました。



久しぶりに登場するオオカミくんたちも記念撮影中。



森は生きているの中で私をいじめている設定のおっかさんとお姉ちゃんは



実は同期3人組。



初めての同期一家、なんだか照れますな。

体育館版よりもシーンが増えるし、キャスト変更もあるのでちょっぴり緊張しましたが、あたたかい雰囲気のお客様に心も満足。
お客様や主催の方から頂いた美味しいものにお腹も満足な公演となりました。

ネズミ組 in 富山県富山市『富山市芸術文化ホール・オーバードホール』(10月24日):冬木理紗

新川高校から引き続きの富山公演でした。少し東京よりも湿度が高く寒いようです。

富山県は出身地ですが、ほぼ大学生の時に東京に出てきた以来なので私にとっては久しぶりの帰郷となりました。故郷の空気に身体が反応するというか、ああ富山だなあと自分のルーツを実感できました。


こちらが会場のオーバードホールです。富山県で一番大きいホール!

マロさんはここの舞台に立ったことがあるそうですが、私は客席で観たことしかありませんでした。まさか初旅でこんな機会がやってくるとは…。



楽屋口を入ると長~い廊下



楽屋がなんとMまであります!



どれどれ舞台はどんなかんじじゃい…?


「……!!」



広ーーーーーい!



奥行もこんなに!!



客席!
今回は1階と2階の利用でしたが、MAX座席は5階まで2200席にもなります。



舞台裏は小道具をセッティングしてもこの余裕ですよ。


個人の着替えスペースも


どぅーん!!
「空いてたから広々使ってやったぜぇ。ワイルドだろぉ。」






さすがオーバード。
いやあ、立派なホールですなあ。迷子になりそう。

副校長先生の面白いお話から始まり、富山工業高校の生徒さんたちにじっくりとオペラをみてもらいました。
「いっし!」「ストーン。」のくだりではなんと客席から拍手が起こりました。



冬木家から中尾清月堂のどら焼き。
偶然にも、先月の「森は生きている」富山公演時の高岡家からの差し入れもコレだったらしい。
確かにこの和菓子屋の本店は2人の地元富山県高岡市にあるのですが、まるで打ち合わせしたかのように被ったのは不思議ですねえ。




終演後外に出ると、ちょうどオペラのあのシーンのような夕暮れ時。
鳥たちがねぐらに帰る旋回をしていました。
子供の頃はよく見ていた光景なので、なんだか懐かしくて物哀しい気分になりました。ノスタルジ~。

ちゃみさん「ゆかりご飯だあ」
大翼さん「おー!バード!」

と、先輩方がはしゃいでおられました。



翌日は快晴となり、
一行は美しい新潟の海や長野の山々を眺めながら座へと向いました。






3日後にはまた新潟にいます!おおーっ!
来月にはこれまた富山のお隣、石川公演も!おおーっ!
あの辺りに行けるのは嬉しいですが、車移動はやっぱり大変ですねえ。